静岡市立図書館の7月31日付けのツイートが反響を呼んでいる。図書館の本のページがホチキスでズタズタにされてしまった写真とともに、職員たちのこんな心の叫びが投稿された。
ツイートをした担当者によると、この本は誰でも手に取れる書架に置かれていた。7月29日、利用者が本が傷つけられていることを発見して、図書館に教えてくれたという。
受け取った職員らは、大量のホチキスで本が傷つけられてしまったことについて、「今まで見たことがないケースだ」「なんでこんなことをするんだろう」とショックを受けた。こういった行為が、みんなを悲しませることを知ってほしいと、ツイートすることに決めたという。
ズタズタにされてしまった本は、1962年に出たハードカバーの『飛ぶ教室』(岩波書店/エーリヒ・ケストナー著)。小学生向けの読み物として、人気がある本だ。
担当者はハフポストの取材にこう答えた。
「傷つけられた本を見て、まずは哀しい気持ちになりました。本を書いた著者も、本も悲しんでいるでしょう。この本とは、サヨナラをしなければならない可能性が高いです」
図書館の本は、古くなったり、ボロボロになったりすると、廃棄することもある。しかし、この本はまだ十分読める状態だった。違う版でなら買い換えができるが、そうするかどうか、まだ方針は決まっていないという。
ちなみに、このTwitterアカウントは、親しみを抱いてもらうためパンダ(名前はまだない)がつぶやいているという設定で、1年ほど前から始めたもの。
担当者は「今回は、図書館で働いている職員の思いをパンダに託して発信しました。こういうことは絶対にやめてください」と注意を呼びかけていた。