安倍晋三首相は9月11日、インターネット番組に生出演し、憲法改正に取り組むのは2016年の参院選以降との考えを示した。政治にはタイミングがあるとして、「自民党立党以来の悲願の憲法改正については粘り強く取り組んでいきたい」としている。毎日新聞などが報じた。
この日、安倍首相はジャーナリストの櫻井よしこ氏が会長を務める「言論テレビ」のインターネット番組に生出演。憲法改正について「二度と戦争の戦禍を繰り返してはならない」としながらも、「今の時代にそれは合っているのかということを見直しをしていく、常に見直しをしていくことは大切なことではないかと思います」と述べた。
しかし、「まだ国会で(改憲発議に必要な衆参)それぞれの3分の2を構成できる状況には全くない」と現状を分析。さらに、国民投票で投票総数の2分の1より多い賛成がないと、憲法改正ができないことに触れ、憲法改正については国民的な理解が得られなければできないとの認識を示し、「たとえ衆議院、参議院のそれぞれ3分の2の国会議員の賛成を得たところで、憲法改正はできません」と話した。
一方で、 衆参それぞれの本会議にての3分の2以上の賛成がないと、憲法改正の発議ができないことについて、「3分の2ということは、たった3分の1を超える議員が反対をすると、半数の国民が(憲法を)変えたいと思っていても、それを改正できないというのは、おかしいだろうというのが、普通の感覚だろうと思っていた」と感想を漏らした。
安倍首相は国会で議論されている安全保障法案についても、「今回は、まさに憲法の解釈を変更した」として、あくまでも憲法の縛りのなかで自衛隊の活動を広げたとの認識を示したが、「これ以上いくのであれば、憲法改正しなければいけない」と、改憲に対する思いを繰り返した。
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