小泉進次郎氏の墜落ヘリ発言は「善のイメージ」への誘導か?

月5日に沖縄県で米軍ヘリが墜落した事故について、小泉進次郎・自民党青年局長が「東日本大震災で救難活動をしたトモダチ作戦で使われたヘリだと報じてほしい」と発言したと報じた記事に対し、「事故死者に追悼の意を表したり救難行為に感謝するのは賛成」「当事者意識がない」など40件を超えるコメントが寄せられた。
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時事通信社

8月5日に沖縄県で在日米軍のヘリ「HH-60」が墜落した事故について、小泉進次郎・自民党青年局長が「東日本大震災で救難活動をしたトモダチ作戦で使われたヘリだと報じてほしい」と発言した。このことを8月11日に伝えたところ、「事故死者に追悼の意を表したり救難行為に感謝するのは賛成」「善のイメージに引っ張ろうとしている」など40件を超えるコメントが寄せられた。発言に対する賛否を紹介する。

■「日本人として事実知るべき」との声

小泉氏の発言を支持する人たちからは次のような声が寄せられた。コメント全体を見ても、「『トモダチ作戦』へ感謝の意や犠牲者に対して哀悼の意を示すことは必要」との声は擁護派、批判派、両方から上がった。

greenfinchさん

どのような状況、人であれ、人が亡くなったのであれば、まず哀悼の意を表すのが礼儀でしょう。ましてや米軍であれば同盟国ですし、小泉氏のいうように震災時をはじめとする恩もあります。

Masaya Koikeさん

小泉発言のドコが「沖縄人の思いを無視している」のか判りません。

東日本大震災の直後の混乱の中で人道支援してくれた事は日本人としてきちんと感謝すべき。

当たり前の事だと思います。

koootaさん

小泉氏のこの発言に対して、アメリカの肩を持ち、沖縄県民の気持ちを無視しているという意見はナンセンスだと思う。

小泉氏の発言の裏にはアメリカを擁護する意図もあったかもしれないが、死んだ人に哀悼の意を表すのは当然であるし、日本人として、墜落した機と乗組員がトモダチ作戦の功労者であったという事実は知るべきことである。

YuSu49さん

私はこういう発言に好感を持ちます。確率は低くとも危ないというイメージ操作でその目的、機能や実績という本質をうすめて不安をひたすら大きくしようとするマスメディアの印象操作に対する問題提起だと思います。原因究明、改善改良で更にリスクを回避する努力は当然必要だと思いますが政治家としてはリスクを受け入れて実効的に物事を考え決めるのが仕事だと思います。

■「善のイメージ」への誘導か?

一方、沖縄の基地問題を一緒に論じることに疑問を呈する声も多かった。

HYamaguchiさん

事故の犠牲者を悼むことと基地問題とは分けるべき

MaTsuGaMiさん

落ちたヘリが被災者救助活動をしていた。沖縄の米軍基地は周辺住民にとって危険だ。この二つの事実はなんら論理的な関係をもっていない。善か悪かという単純な二項対立にしたうえで、善のイメージに引っ張ろうとしているだけ。それはそれ、これはこれである。

yaezoさん

事故機がどんな任務に使われたかという事と、事故は別のレベルの話だとは思うのですが…。沖縄の方々は戦前・戦中は日本本土から二級市民扱いされ日本の盾として大きな被害を出しましたし、米軍による占領中そして本土復帰の後でさえも土地は自由にならず、ここしばらくは変わりましたが、米兵による犯罪は正当に罰される事もない状態が長く続き、結局は沖縄だけが大きな負担を長く背負っている状態です。

沖縄の方々のストレスや不満は今日明日に始まった事ではなく、長い年月の中で解消されないまま堆積してきたものだからこそ、今回のヘリ事故だけが問題ではないことを心に留めて議論する必要があるのではないでしょうか。

tomo2007さん

トモダチ作戦の功労者である機種なのかそうでないのかは、基地負担で生活と命を危険に晒されている人たちにとっては関係がない。仮に基地負担を日本中が同じように負っていたら、toshio sandoさんも言うように、もっと多くの国民がこの事故を身近に感じ、この発言にも違和感を持つだろう。その意味で、小泉氏の発言には、当事者意識がなく、基地負担を負う国民に対して配慮を欠いていると言わざるを得ない。

■議論の仕方や言葉使いの問題?

「多角的に捉えるべきだ」とのユーザーに呼びかける声もあった。

takanasirinさん

人間的感情を利用、かつ問題を混同して、「アメリカとの同盟とその沖縄基地の必要」などという隷属を臆面もなく肯定するのはいただけない。でも小泉発言はそうではなく、この事故に絡んで「やはりね、沖縄の基地負担、これをどうしていくのか。そして危険性の除去、これをしっかりと進める」と言っており、そのあとで、ただ同時に「事故死に対する人間としての哀悼の意も忘れないように」、と言っている。常識的であり賛成できる。事故を利用して感情的扇動に使い、そういう高次の政治決定の議論に利用しようとするのは、親米であれ反米であれさもしい気持ちにさせられる。議論の仕方や言葉使いの問題かもしれない。

nori miyaderaさん

小泉氏の発言も沖縄の方や米軍基地に反対する方の発言も両方をよく考えることが大事ですね。多角的な視点を持ちたいものです。

【※】読者の皆様は、小泉進次郎氏の今回の発言をどのように感じましたか? 引き続き、コメント欄にご意見をお寄せください。

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