新元号、決めるのは誰? どうやって? 漏洩防ぐため「室内待機」も

京都大学の山中教授や作家の林真理子さんらが有識者懇談会メンバー入り。前回より女性1人増の見通し。

4月1日に発表される新元号。明治、大正、昭和、平成...の次がどうなるのかは気になるところだ。

この新元号、どんな人が決めるのか?その顔ぶれがまとまってきた。

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「平成」を発表する小渕官房長官(当時)
時事通信社

■新元号決定までのプロセス

NHKなどによると、政府は前回「昭和」から「平成」へ改元した際の決め方を踏襲する。昭和54年に閣議に報告された「元号制定手続き」によると、事前に有識者に委嘱し日本や中国の古典から複数の案を出す。

この案を菅義偉・内閣官房長官や横畠裕介・内閣法制局長官らが絞り込み、4月1日に有識者懇談会や全閣僚会議を経て決定する。

元号制定手続き」では「国民の理想としてふさわしい」「漢字2文字」「読みやすい」「書きやすい」などに留意するよう書かれていて、今回もこの方針に従うことになる。

決定から公表までの間に外部へ漏洩するのを防ぐため、新元号を伝えられた有識者や衆参両院の議長は官邸内で待機することになり、携帯電話も預けることになる

■有識者はノーベル賞学者や直木賞作家など 

   女性メンバー増やす見込み

では、元号の最終決定プロセスに関わる「有識者」とは誰になるのか。政府は正式に公表してはいないが、朝日新聞産経新聞などが政権幹部などの話として詳細な案を報じている。

前回、「平成」への改元の際は8人だった有識者懇談会が、今回は1人増えて少なくとも9人になる見通しだ。

メンバーには、iPS細胞の研究でノーベル医学生理学賞を受賞した、京都大学の山中伸弥教授が起用される方針。

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山中伸弥教授
時事通信社

また、前回1人だった女性のメンバーは直木賞作家の林真理子氏と、元NHKキャスターの千葉商科大学・宮崎緑教授の2人に増える見込みだ。

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Jiji Press

経済界からは榊原定征・前経団連会長。マスコミ関係では上田良一NHK会長と日本民間放送連盟会長の大久保好男氏、日本新聞協会長の白石興二郎氏が入る方針。

そのほか、早稲田大学前総長の鎌田薫氏と最高裁判所の寺田逸郎前長官も起用されるとみられている。