渋谷ハロウィン、今年も暴徒化…軽トラ横転、痴漢、盗撮、大量のごみ

渋谷のハロウィンは存続できないのでは?との声も
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路上にごみを放置し、人込みで痴漢や窃盗が横行するなど、毎年問題が起きている渋谷のハロウィン。

10月28日午前1時過ぎには、路上に停めてあった軽トラックを数人が取り囲んで横転させ、車の上に乗って飛び跳ねる人が出た。報道各社によると、軽トラの運転手は被害届を提出。渋谷署が器物損壊容疑で捜査している。

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ハロウィンで人が殺到する渋谷センター街で軽トラックを横転させ、車に上る人たち
ゆうきゆうさん(ゆうメンタルクリニック院長)提供

まるで暴徒のような盛り上がり

軽トラ横転の現場に居合わせた、ゆうメンタルクリニック院長のゆうきゆうさんは、現場の様子を撮影。

ハロウィンの渋谷はカオスでした。北斗の拳の世界かと。 pic.twitter.com/TBukW4jTxh

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場所はマクドナルド渋谷センター街店の目の前。

ゆうきさんによると、 現場近くに入ってきた軽トラの荷台に、周囲の人たちが乗り込み始めた。荷台では、お立ち台のように騒ぎ出し、軽トラの運転手は「仕方ないな」という表情になっていたという。

だが、その後人数が増えていき、軽トラ全体に人が乗っていった。軽トラを横から揺らす人たちも出はじめ、次第に揺れが大きくなり、横転。直後にまた軽トラの上に人が上った。

騒動後、警察官が駆けつけて群衆を止め、人だかりをかき分けてトラックを誘導。センター街からトラックを出したという。

ゆうきさんは、「トラックの運転手と、暴動をした人たちは無関係に見えた。まるで暴徒のような盛り上がりだった」と語っている。

ハロウィン、これでいいの?

ハロウィンは元来、秋の収穫を祝い、悪霊などを追い出す宗教的な行事から来ている。アメリカなどでは、子どもが魔女やお化けに仮装して近所を回り、お菓子をもらう風習にもなっている。大人が仮装することもあるが、子どもが楽しむためのものという認識が強い。

一方、日本では数年前からコスプレパーティーとしての市民権を得るようになった。ハロウィン本番である10月31日前後には、渋谷などの繁華街にコスプレをした人々が押し寄せ、毎年暴動や痴漢などが起こるようになった。

今年は渋谷区の長谷部健区長が「(本来ハロウィンである)31日に、節度を持って遊んでほしい」と初めての呼び掛けをしたが、節度が守られることはなく、渋谷センター街の周囲には割れた瓶や空き缶などの、大量のごみが散乱した。

渋谷のハロウィン騒動に対して、Twitter上では「ルールや規律乱す人は、ハロウィンする資格ないと思う 」「迷惑行為が多いなら中止も検討すべき」といった意見が相次いでいる。

また、女性が胸を触られたり、スカート内を隠し撮られるなどの被害が相次ぎ、痴漢や盗撮、暴行の疑いで計5人の逮捕者が出ている。