「村人」が古民家の未来をつくるーー第2の「シェアビレッジ」が香川仁尾町で開村

SHARE VILLAGEでは、全国に広がる村民ネットワークから「年貢(NENGU)」として会費を集め、その会費で古民家を修繕・管理をしています。
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全国の古民家をつないでネットワーク型の村を作るプロジェクト「SHARE VILLAGE(シェアビレッジ)」。

クラウドファンディングでの資金調達に成功し、見事、2015年5月2日に記念すべき最初の村が秋田県五城目町に開村しました。

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村人ネットワークで古民家を救う

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SHARE VILLAGEでは、全国に広がる村民ネットワークから「年貢(NENGU)」として会費を集め、その会費で古民家を修繕・管理をしています。

村民は、都市部定期開催飲み会「寄合(YORIAI)」で村民同士のつながりを育み、村民同士で村に遊びに行く「里帰(SATOGAERI)」イベントや、年に一度のお祭りである「一揆(IKKI)」といった活動に参加しています。

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都市部で開催される「寄合(YORIAI)」の様子

以前、五城目町で開催された「一揆(IKKI)」に参加しましたが、各地から数多くの人々が集まり、大変な賑わいを見せていました。

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五城目町での「一揆(IKKI)」の様子

村民の数は1200人に!

シェアビレッジは「田舎がほしい」という思いを抱える都会に暮らす人たちに評判となり、2015年はグッドデザイン賞ベスト100と特別賞である地域づくりデザイン賞も受賞。

村民数は広がり、現在ではその数なんと1200人!村民の世代も20代から80代まで多岐に渡り、全国44都道府県に存在しています。

シェアビレッジは少しずつ、「村」の概念をひっくり返し始めています。

2村目は香川県の海が見渡せる場所

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今度のシェアビレッジは海が見える場所で始動!

第二の故郷、自分の村をみんなで作るシェアビレッジの第二弾は香川県で開村することが決定!

今度開村するのは、香川県の豊市仁尾町。仁尾町は香川県西部の三豊市にある三方が山、そして一方は海という人口約6,300人の小さな港町。

江戸時代には燧灘(ひうちなだ)で波もないことから港町と商業の町としてたくさんの人や商品が集まり、当時は「仁尾買物」と栄え賑やかだったそうです。

海が見渡せる場所が今度のシェアビレッジの舞台となります。

現地パートナーの存在が、シェアビレッジの鍵

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シェアビレッジは、現地で地域のために活動する団体とコラボレーションして活動しています。その土地を愛する地元の人が存在し、古民家を守っていく人たちがいることが、シェアビレッジが始まるきかっけ。

今回のコラボパートナーとなり、シェアビレッジ仁尾の運営を行うのは、一般社団法人「誇」。自分たちの町で流れるゆっくりしとした時間を守り続けたいという想いから、豊市仁尾町という地域に根ざし、地域活性化活動を行いながら町のシンボルでもある松賀屋を守り続けてきたそうです。

明治時代後期に建てられた「松賀屋」

今回、シェアビレッジ仁尾の中心となる古民家は、明治時代後期に建てられた、塩業により莫大な富を得た初代村長 塩田忠左衞門の旧邸「松賀屋」。

840坪の土地に360という建坪の屋敷には、母屋に女中部屋、蔵も4棟あり、まるで小さなまちを思わせる空間に。

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故郷となる村を全国で増やしたい

シェアビレッジは、「松賀屋」の修繕をするためのお金をクラウドファンディングを通じて募りはじめました。

支払った年貢に応じて、「ブロンズ村民(ブロンソン)」、「シルバー村民(シルソン)」、「ゴールド村民(ゴールソン)」、「名誉村民(メイソン)」と村民の呼称が変わっていきます。ちなみに、昨年年貢を納めた村民の方も、1年間で有効期限が切れるそうなので更新の機会だそうです。

シェアビレッジ村長の武田昌大さんが描くのは、人口が減少している地方をつないで100万人の村を作るという大きな構想。村民が増えれば増えるほど、全国に散らばる古民家を村に変えていくことができ、村民は故郷となる村が増えていきます。

シェアビレッジはどれだけ既存の「村」の概念をひっくり返すことができるのでしょうか。彼らのチャレンジはまだ始まったばかりです。

(2016年3月9日の「マチノコト」より一部修正して転載)