植物状態の女性が突然出産した事件、介護施設で働く男を逮捕

容疑者のDNAと、女性が出産した男児のDNAが一致したという。
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事件があった施設と、逮捕されたネイサン・サザーランド容疑者
Reuters

アリゾナ州フェニックスの介護施設で、10年以上意識不明の状態が続いている女性患者が突然妊娠・出産した事件で、女性に性的暴行を加えた疑いで看護師の男が逮捕された。アリゾナ州フェニックスの地元警察が1月23日、発表した。

逮捕されたのは、事件があった介護施設ハシエンダ・ヘルスケア(Hacienda HealthCare)に勤務していた看護師のネイサン・サザーランド容疑者。

サザーランド容疑者は、少なくとも10年以上意思疎通ができない29歳のネイティブアメリカンの女性を妊娠させたとして、性的暴行と虐待の疑いが持たれている。

CNNによると、サザーランド容疑者のDNAと、女性が出産した男児のDNAが一致したという。サザーランド容疑者は黙秘し、警察の取り調べに応じていない。

女性は植物状態にあるとされているが、家族の代理人は、話すことができないものの、頭や首を動かすなどの反応を取れると説明している

「非常に痛ましい事件の事実を明らかにする」

被害に遭った女性は2018年12月29日、男児を出産した。

介護施設の職員らは、女性がうめき声をあげていたことに気が付き、その時に出産が始まることを初めて認識したという。

出産は施設の看護師が1人付き添い、無事に終えた。施設関係者は地元テレビ局の取材に対し、「(出産した)彼女は自分を守る方法がなかった。妊娠の事実を伝えることすらできない」と話している

施設は1月頭に発表した声明で、「私たちはフェニックス警察とその他全ての捜査機関と協力し、この非常に痛ましい、前例のない事件の事実を明らかにしていきます」と述べた