アメリカのオハイオ州立大に医師として勤めていた男性が、約20年間にわたって100人以上の男子学生らに性的暴行を繰り返していた疑いがあると、大学側が7月20日発表した。
大学の発表やNBCニュースによると、男性はレスリングチームの医師として大学に勤めていた1979年から1997年の間、健康診断の名目で、男性選手らの体を触ったり、見たりした疑いが持たれている。
男性は2005年に自殺しているが、大学側は被害があったとする元学生らが相次いだため、調査を始めることにしたという。
NBCニュースによると、被害を証言した学生の一人は「次々と出てくる新しい証言は、地位を利用して性的暴行をする人や、それを見て見ぬ振りをする人を絶対許さないという意思表示の表れ。私たちがもう黙っていないということを世の中がわかるまで、私たちは声を上げ続けるだろう」と話した。
調査は4月から始まった。大学が外部の法律専門家らに依頼し、現在も続いている。情報を幅広く集めるため、調査の進捗について大学の公式サイトで発表することにしたという。
大学で相次ぐ性暴力
アメリカでは最近、大学を舞台にした性的暴行事件が相次いで発覚している。
ミシガン州立大のスポーツ医師だった男性が2018年、オリンピックの女子体操の元選手や未成年の女性らに性的暴行をした罪で実刑判決を受けたほか、南カリフォルニア大では2017年、学内にあるクリニックの婦人科の医師が診察に来た女性らに性的暴行をしていたことが発覚して辞職した。
ペンシルベニア州立大では2012年、アメリカンフットボールのアシスタントコーチの男性が少年らに対する性的虐待の罪で有罪判決を受けた。