セリーナ・ウィリアムズの風刺画に「人種差別」と批判殺到 大坂なおみは金髪に?

屈強な体つきのセリーナが、コート上で飛び跳ねてラケットを踏みつけている姿が描かれている。
|
Open Image Modal
Twitter

女子テニスの元世界ランク1位セリーナ・ウィリアムズの風刺画がオーストラリアの地元紙に掲載され、「人種差別的」などと物議をかもしている。同紙によると、作者のTwitterアカウントに批判のコメントが相次ぎ、作者はアカウントを一時的に休止したという。

風刺画は9月10日、メルボルンの地元紙ヘラルド・サンに掲載された。

作者はマーク・ナイト氏。風刺画には、屈強な体つきのセリーナが、コート上で飛び跳ねてラケットを踏みつけている姿が描かれている。また、風刺画の右端には全米オープン決勝戦の対戦相手だった大坂なおみ選手とみられる人物も描かれており、審判は「彼女(セリーナ)を勝たせてくれない?」と声をかけている。

この風刺画について、Twitter上に批判の声が殺到した。『ハリー・ポッター』シリーズの著者J.K.ローリング氏は、「偉大な女子スポーツ選手を人種差別と性差別の対象にした」と厳しく非難した。大きめの鼻や分厚い唇の描写などが、黒人を揶揄する表現と捉えられている。

また、CNNなどの複数メディアは、大坂が「ブロンド(金髪)の白人女性」のように描かれていることを問題視する声も取り上げている。

風刺画を掲載したヘラルド・サンは12日、風刺画に関する記事を掲載。作者ナイト氏のTwitterアカウントに、ナイト氏の家族を「罵倒する」コメントが相次いだため、家族や友人の安全を守るためにアカウントを一時停止にしたという。

ナイト氏のTwitterアカウントのURLを開くと、「このページは存在しません」と知らせるページが表示される。

同紙によると、ナイト氏は「あの風刺画は人種差別やジェンダーに関するものではなく、むしろスポーツのスーパースターによる望ましくない行動を描写した」と説明しているという。

【UPDATE 2018/9/12 12:15】記事を追記しました。