1969年に発行した中国の地図が、尖閣諸島(沖縄県石垣市)を日本語名で表記していたことがわかり、外務省が3月16日、この地図を公式サイトに掲載した。政府はこの地図を、尖閣諸島が日本固有の領土であることを示す「新証拠」として、国際社会に広くアピールしたい考えだ。
地図は、日本の国土地理院にあたり、測量などを行う政府機関「中国国家測絵総局」(当時)が発行した地図集の一部。尖閣諸島を、中国政府が現在使っている「釣魚群島」「釣魚島」という表記ではなく、「尖閣群島」「魚釣島」などと日本語名で表記している。
外務省「尖閣諸島について」
この地図は、2月23日の衆議院予算委員会で自民党の原田義昭衆議院議員が存在を指摘し、岸田文雄外務大臣が「貴重な資料」と評価し、外務省が公開を検討していた。
周辺海域に石油などの天然資源がある可能性が指摘されたため、中国政府は1970年代から領有権を主張するようになった。
外務省は、「中国政府が当時、尖閣諸島を日本の領土と見なしていたことをうかがわせる資料であり、日本の主張の正当性を国際社会にアピールしたい」としている。
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