杉田水脈氏の「生産性」発言を安倍首相が擁護「まだ若いですからしっかり注意しながら仕事して欲しい」

「私の夫婦も残念ながら子宝に恵まれていません」と自身の境遇を引き合いに出しながら発言した。
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時事通信社

自民党の杉田水脈(みお)衆院議員(51)が同性カップルを念頭に「生産性がない」などと主張した問題で、安倍晋三首相は9月17日、「(杉田議員は)まだ若いですから、そういったことをしっかり注意しながら仕事していってもらいたい」などと述べ、擁護する姿勢を示した。

安倍首相はこの日、ともに自民党総裁選に立候補している石破茂・元幹事長とTBSの「ニュース23」に出演し、意見を交わした。

番組の中で、2人は憲法改正や森友・加計両学園問題などについて議論。その後、杉田氏の「生産性」発言についてもそれぞれ見解を述べた。

司会者が「(杉田氏は)謝罪も撤回もしてませんよね?そして党としても処分していない」と切り出すと、安倍首相は以下のように語った。

私の夫婦も残念ながら子宝に恵まれていません。だからと言って「生産性がない」というと大変辛い思いに、私も妻もなります。

政治家というのは、自分の言葉によって人がどのように傷ついていくかということについては、十分に考えながら発言をしていくべきなんだろうと思います。

私たち(は同じ)自民党ですから「あなた、お前、もうやめろ」というわけではなく、まだ若いですから、そういうことをしっかり注意しながら仕事していってもらいたいと、先輩としてはそういう風に申し上げていきたいと思います。

党としても「多様性」について尊重する党であります。私も例えば、ルクセンブルクの(グザヴィエ・ベッテル)首相は同性婚していることをカミングアウトしてますが、彼はもっとも親しいヨーロッパの首脳の一人です。彼からは、ヨーロッパで何かわからないこと・困ったことがあればすぐに電話してほしいと、携帯電話の番号まで聞いています。つまり多様性が今世界の中で求められている中において、それを十分に理解をしていくことが求められているんだろうなと思います。、

自由民主党がそういう党ではないということではないはということは申し上げておきたいと思います。

安倍首相の杉田氏擁護に対して石破氏は「(杉田氏の発言は)『生産性』の理解が足りてない」と指摘。杉田氏が衆院選比例中国ブロックで、比例単独候補の中では最上位だったことに言及し、杉田氏擁立の経緯を党が明かすべきだとの考えを示した。

また、安倍首相が「自民党は多様性を尊重している党だ」と強調したことを受けて「多様性がある、(それは)いいことだ(で全てを片付けるような)私はそんな自民党であって欲しいとは思わない」と切り返した。