【安保法案】「セクハラ作戦」に「だまし討ち」...国会はどんな状況なの?(画像)

キーワードとなった「理事会室」。与野党の攻防が続いていました。

安全保障関連法案について審議を行っている参院特別委員会は9月17日未明、鴻池祥肇委員長が、午前8時50分から理事会を再開することを職権で決めた。しかし、理事会は通常の理事会室ではなく、委員会室で行おうとしたことに野党が反発し、17日午前は与野党の激しい攻防が続いた。

■セクハラ戦術? 理事会室が塞がれる

理事会とは、委員会開会前に必ず開催されるもので、当日の委員会の進行や協議事項の確認などを行なうとされる。通常は、理事会室で行われるが、16日は夕方から野党の議員が理事会室の前に多数押しかけるなどして通路を塞いだ。

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参院平和安全法制特別委員会の理事会が行われる第一理事会室の前でもみあう民主党の衆院議員。寺田学(中央)、柚木道義(中央左)、津村啓介(中央右)=2015年09月16日午後、東京・国会内

産経ニュースや読売新聞によると、理事会室の前には社民党の福島瑞穂前党首や民主党の小宮山泰子、辻元清美両衆院議員ら複数の野党女性議員がピンクのハチマキ姿で集結。通路確保のために排除しようとされると、「触るな!セクハラだ!」などと叫び、抵抗した。

この報道については「本当にセクハラに苦しむ人たちに対する侮辱」などの批判の声も出ている。

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参院平和安全法制特別委員会の理事会が行われる第一理事会室の前で記念撮影する共産党の池内沙織衆院議員(中央左)、田村智子参院議員(同下)、高橋千鶴子衆院議員(同奥)、民主党の阿部知子衆院議員(同右)=2015年09月16日午後、東京・国会内

このような状態について、17日午前2時ごろから、鴻池委員長と、野党側の筆頭理事を務める民主党の北澤元防衛大臣、理事を務める福山哲郎・幹事長代理が理事会室から別室に移り、対応を協議。結局、理事会は17日午前3時半すぎに休憩となり、鴻池委員長の職権で午前8時50分に理事会を再開することになった。

■与党、理事会の開催を委員会室にいきなり変更

ところが、17日8時50分。鴻池委員長や与党理事は理事会室には入らず、委員会室に「理事会開会」の看板を掲げて委員会室に入出。理事会は委員会室で行なうと通知した。これに野党側は反発。鴻池委員長を取り囲んだ。民主党の福山哲郎議員は「こんなだまし討ち、あるか」などと激しく批判した。

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開会をめぐり紛糾する参院平和安全法制特別委員会で、鴻池祥肇委員長(左端手前から2人目)と言い争う野党の理事ら=2015年09月17日午前、東京・国会内

その後、午前9時45分頃、鴻池委員長が特別委の開会を宣言すると、野党側は鴻池委員長の不信任動議を提出。鴻池委員長が「佐藤正久議員に委員長を委託する」と述べ退室。与党筆頭理事の佐藤正久議員が委員長席に着席した。

これにも、野党側は「権限ない!」「理事会で審議すべき」と批判。佐藤氏は特別委を休憩して理事会を開くと述べた。

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佐藤正久氏に詰め寄る野党議員ら

理事会は午後1時から特別委を再開することで合意。再開した特別委では、民主党が提出した鴻池委員長不信任動議の審議を始めた。

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