特定秘密保護法案、衆院で可決 自民党・みんなの党から離反者も

外交や安全保障上の秘密を漏らした公務員らを処罰する特定秘密保護法案が、11月26日夜の衆院本会議に緊急上程され、自民、公明、みんなの党の賛成多数で可決した。
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外交や安全保障上の秘密を漏らした公務員らを処罰する特定秘密保護法案が、11月26日夜の衆院本会議に緊急上程され、自民、公明、みんなの党の賛成多数で可決した。3党とともに法案修正に加わった日本維新の会は、採決の前に途中退席したほか、みんなの党からも3人が離反した。法案は参議院に送付される。与党はすぐに参院で審議入りする意向で、12月6日までの会期中に成立する可能性が高くなった。

この日は午前中に開かれた衆議院の国家安全保障特別委員会で、安倍晋三首相らが特定秘密保護法の修正法案について質疑に応じた。野党議員の質問が終了後、与党側から質疑を打ち切る動議が出され、民主党議員らが委員長席を取り囲む中、自民、公明の与党両党とみんなの党の賛成多数で可決した。維新は「審議が不十分」などとして退席した。

与党は26日午後1時から衆院本会議を開会しようと、議院運営委員会の開催を野党に呼びかけたが、同日中の採決に反対する民主、社民、共産や維新は反対し、開会が遅れた。自民、公明、みんなの3党は伊吹文明衆院議長と会談し、法案の採決を要請。伊吹議長が野党各党の国対委員長と会談後、午後6時すぎから議運が開かれ、本会議開会が賛成多数で決まった。

午後6時45分に始まった本会議で、国土強靱化基本法案の採決の後、自民、公明、みんなの3党が特定秘密保護法案の修正案を緊急上程した。3党とともに法案の修正に関わった維新は「審議が不十分」として、緊急上程後に議場から退席した。

民主、自民、共産、みんな、生活の各党議員による反対、賛成の討論のあと、午後8時10分ごろから採決に入り、起立多数で可決された。

自民の村上誠一郎元行政改革担当相が退席し、棄権した。

みんなの党は江田憲司前幹事長が退席し、井出庸生、林宙紀両議員が反対した。井出庸生議員は朝日新聞デジタルの取材に、渡辺喜美代表から「党議に反するのであれば処分する」と伝えられたことを明かした上で、以下のように理由を語った。

「政府の都合の悪い情報に関する内部告発者を守るという概念が欠けている。信条に反するから反対する」と朝日新聞の取材に語った。

井出氏は、与党との修正協議を担当した実務者だった。朝日新聞の取材に対し「罰則が懲役10年以下になるのも、実刑の可能性が高くなり、取材活動を萎縮させる」と法案の問題点を指摘。修正協議が進む中で「自分の意見を主とした案が作れなかった。そのころから反対することを決めていた」と話した。

(朝日新聞デジタル「みんな・井出氏、衆院本会議採決に反対へ 秘密保護法案」より 2013/11/26 17:56)

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