2015年2月2日のある出来事が、存在しなかったかのような状況になっている。Googleである複数ワードで検索をすると、何も検出されない事態になっているのだ。スマートフォンなどの情報端末を含むインターネット通信が発展した今、検索は情報を得る手段として日常やビジネスにおいて重要な要素となっている。検索結果の2ページ目以内に結果が表示されなければ、この世に存在しないと表現されるほど、検索上位に出ることは検索エンジン対策(SEO)ビジネスが存在し、企業が躍起になってSEO対策を講じるほど重要なことだ。
2月9日のこと。メジャーな検索エンジンであるGoogleで、「後藤健二 報道ステーション 2月2日」で検索しても、検索結果が何も出てこないということをSNSで知り、やってみたが確かに何も出てこない。
「誤字・脱字」はないし、入れているキーワードは「一般的」と言っていいだろう。私のもともとのキャリアはWebサイトプロデューサーだ。ネットバブルと言われた2000年頃からWebサイト構築のプロデューサーとして、またはコンサルタントとして、技術者ではないもののインターネットビジネス業界で働いていた。多少なりともITリテラシーがある者として、このようなことは経験がないように思う。ちなみに日付を2月3日や、3月3日などとずらせば普通に結果が出てくるのだ。
「報道ステーション 2日2日」とだけ検索するなどして、報道ステーションの2月2日の報道内容を調べてみることにした。
報道ステーションはこのようなことを報じていた。
外務省関係者は総理官邸に対して中東訪問自体を見直すよう進言していた。それでも総理官邸は行くと決断。2人の日本人がシリアで拘束、行方不明になっていることを把握しながらも中東訪問。
安倍総理の去年10月のエジプトでのスピーチはこれだ。
「トルコ・レバノンを支援するのは、ISIL(イスラム国)がもたらす脅威を少しでも食い止めるためです。地道な人材開発、インフラ整備を含め、ISILと戦う周辺各国に総額で2億ドル程度支援を約束します」
このスピーチを紹介した後、番組では、
外務省幹部の話として、このスピーチの内容も総理官邸が主導して作成されたという
と続けた。
要約すると安倍総理は、外務省の進言を無視して日本人2人がシリアで拘束されていることを知りながらもエジプトでISILに対抗するために2億ドルの支援を表明したということだろうか。人命に危険が及ぶことが容易に想像できるのに、なぜこんな発言をしたのだろうか?
2月2日の報道ステーションの報道を受け、外務省は「事実に反する」と報道ステーションに申し入れを行っている。一方報道ステーションは、「取材に基づく」としている。
「後藤健二 報道ステーション 2月2日」でGoogle検索結果が出ないことは、この外務省の申し入れと関係しているのだろうか?
ただ単に検索結果が1件すら存在しないのだろうか?
Googleのバグなのだろうか?
Google検索に詳しい方の意見をぜひ知りたい。