文部科学省の学校保健安全法施行規則が4月末に改正され、学校での健康診断の項目から「座高測定」と「ぎょう虫検査」(寄生虫卵検査)が2015年度限りで廃止されることとなった。
座高の測定は内臓の発育などを確認することが目的だったとされるが、「結果が活用されていない」「根拠がない」などと疑問の声が出ていた。また、ぎょう虫検査も子どもの寄生虫感染が激減し、最近では検出率が1%以下で推移していたことから「省略可能」と判断した。MSN産経ニュースなどが報じた。
文科省によると、座高測定は(中略)学校現場からは、子供たちの健康管理と座高の関係が分かりにくく、机や椅子の配備にもあまり役立っていないとして、「測定に意味がない」との声が上がっていた。
文科省の有識者会議も昨年12月、身長と体重のデータを活用すれば、座高は省略できると提言。このため文科省は廃止することを決め、施行規則を改正した。
ぎょう虫などの寄生虫卵検査は小学3年生以下に義務づけられ、昭和33年から行われている。多くの学校で、肛門にセロハンテープを貼り、ぎょう虫の卵の有無を調べる検査を実施してきたが、衛生環境の改善に伴い、子供の寄生虫感染率は激減。過去10年の検出率は1%以下だった。
(MSN産経ニュース『学校健診から消える「座高測定」「ぎょう虫検査」 代わりに運動不足チェック!』より 2014/05/12 10:28)
一方、運動不足でしゃがむことができない子供やクラブ活動のし過ぎで炎症になる子供が増えていることから、学校の健康診断で関節や筋肉、骨などに異常がないかを調べる新たな検査を導入することとした。
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