福井県若狭町で5月下旬に学校給食が原因で発生した集団食中毒があり、食事を調理した同町給食センターが、調理員の調理時間中の排便を原則禁止にするよう「衛生管理マニュアル」を改定したと、毎日新聞などが6月10日までに報じた。
センターは8校の小中学校の給食を調理しており、先月21日から給食を食べた教職員や児童生徒が相次いで食中毒を発症。今月4日までに計363人がノロウイルスに感染した。センターは業務停止となり、来月中旬の再開に向け、マニュアル改定を進めていた。
新しいマニュアルでは、勤務時間(午前7時半〜午後4時45分)中の調理員について「保菌などの状況を確認することが難しく、センターでは原則排便しない」と規定した。
(若狭町給食センター:勤務時間中の排便禁止…食中毒受け - 毎日新聞より 2016/06/09 20:49)
ただし、排便を一切禁止するというわけではないという。調理が終わる前に排便した場合はセンター長(男性)か、衛生管理責任者となっている栄養士(女性)に報告し、調理以外の別の作業にあたるという。小便の場合は、報告は不要。消毒後にそのまま調理作業に戻るなどと定められていると、朝日新聞デジタルは伝えた。
文部科学省学校健康教育課の担当者は「調理員の生理現象への制約は、学校給食衛生管理基準になく、国として同様の対策は取ったことがない」と話しているという。
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