会社で企画部の課長だった頃、僕の手帳のスケジュール部分は、ほとんどが会議で埋まっていた。
同じようなポジションの人はみんな同様で、ミーティングの設定をする時など、相手の手帳を見て、ほとんどすべての時間が会議らしきもので埋まっていた。
まあ、それが、スケジュール帳の役目だと思っていた。
だが、今日、たまたまMediumで読んだ記事に(バタバタしてどの記事かわからなくなったので、また見つけたら追記します)、そもそもそんなスケジュール帳の使い方が間違っている、という話があり、なるほどと思った。
つまり、たいていの人にとって、「誰かに会う」「会議に出席する」というのは、自分の本質的な仕事とは違うことだ。
たとえば、「◯◯の企画書を仕上げる」とか「来期の予算計画をつくる」とかの本質的な業務があって、その間に、会議などに出席したり、ほかの人の相談を受けたりする。
最悪のパターンは、スケジュール帳のほぼ全部の時間が、そういった「誰かと話したり話を聴くため」の時間で埋めつくされて、本来の仕事をする時間は、残業時間や家に持って帰って捻出しなくてはならなくなることだ。
実は、僕を含め、多くの人は、とくに組織から頼られるひとたちは、そんな風な地獄に陥りがちだ。
今朝読んだMediumの記事には、そもそも、スケジュール帳のフォーマットが間違っていると書いていた。
つまり、本来のタスクをきちんとスケジュール帳に書くことをしなければ、そういった地獄のスケジュールから絶対に逃れられないというのだ。
たとえば、「来期の予算計画をつくる」というタスクがあるなら、それは期限がいつで、その期限までに、何時間かかるか先に計算する。もし、それが30時間かかるなら、スケジュール帳に30時間の予定を入れてしまうのだ。
そうしておけば、会議や誰かと会うような用件ができた場合、自分の考えるライフワークバランスから、断るということも選択肢に入れやすくなる。
手帳を見せて、どれほど予定が過密化を知ってもらい断るということも可能になる(かもしれない。相手が鬼の上司だとしても)
そういえば、たしかにそのとおりで、会社員時代ほど、最近はスケジュール帳を使わなくなったが、あれもしたい、これもしたい、こんなこと頼まれた・・・と、次々に予定を入れていくと、本来やるべき仕事の時間が削られて、ライフワークバランスがどんどん崩れていき、自分が思う理想にはぜんぜん近づかないのだ。
本来、自分ですべてを決めることができるはずの自営業者の僕ですら、そうなのだ。
スケジュール帳の使い方を考え直してみたいと思った。
photo by Wendy
(2014年4月16日「ICHIROYAのブログ」より転載)