坂本龍一さん、国会前で演説 「日本にもまだ希望がある。本当によかった」(全文・動画)

8月30日に国会前で開かれた、安全保障関連法案に抗議する大規模なデモに、ミュージシャンの坂本龍一さんが登場した。国会前を埋め尽くした大群衆の前で演説した。
|

8月30日に国会前で開かれた、安全保障関連法案に抗議する大規模なデモに、ミュージシャンの坂本龍一さんが登場した。国会前を埋め尽くした大群衆の前で、以下のように演説した。

「安保法案が盛り上がる前は、僕もかなり現状に対して絶望してたんですが、SEALDsの若者たち、そして主に女性たちが立って発言してくれてるのを見て、日本にもまだ希望があると思っているところです。本当によかったです。ここまで政治状況が崖っぷちになって初めて、私たち日本人の中に憲法の精神、9条の精神が根付いていることを皆さんがはっきり示してくれて、とても勇気づけられています。ありがとうございます。

今の日本国憲法はアメリカに与えられたという声もありますけども、今この状況で民主主義が、憲法が壊されようとしている。ここに来て民主主義を、憲法の精神を取り戻すと言うことは、まさに憲法を自分たちの血肉化することだと思うんです。とても大事な時期だと思います。

憲法は、世界の歴史を見ると何世紀も前から、自分たちの命をかけて闘い取ってきたものです。もしかしたら日本の歴史の中では、命をかけて闘い取ってきたものではないかもしれないけど、今まさにそれをやろうとしている。イギリス人にとってのマグナカルタや、フランス人にとってのフランス革命が起こっているんじゃないかと僕は強く思っています。

ぜひこれを一過性のものにしないで、仮に安保法案が通ってもそこで終わりにしないで、ぜひ守り通していって、行動を続けていってほしいと思いますし、僕も皆さんと一緒に行動してまいります」