1964年の東京オリンピック開会式で最終聖火ランナーを務めた坂井義則(さかい・よしのり)氏が9月10日午前3時1分、脳出血のため東京都内の病院で死去した。69歳。広島県出身。
最終聖火ランナーを務めた際、国内外のメディアは当時19歳だった坂井氏を「アトミック・ボーイ(原爆の子)」と呼び、戦後復興と平和の象徴とされた。時事ドットコムなどが伝えた。
45年8月6日、広島県三次市生まれ。早大時代は競走部に所属。東京五輪の代表選考会に敗れたが、出身地の広島に原爆が投下された日に生まれたことなどから聖火リレーの最終走者に選ばれた。64年10月10日、東京五輪のメーン会場の国立競技場でトラックを4分の3周し、聖火台へ通じる長い階段を駆け上って点火した。同年8月にギリシャで採火されてから、10万713人目の走者だった。
早大3年の66年、日本選手権400メートルで優勝。同年のアジア大会(バンコク)は400メートルで銀メダル、1600メートルリレーで金メダルを獲得した。
(時事ドットコム「坂井義則氏死去=東京五輪最終聖火ランナー、69歳」より 2014/09/10 11:52)
卒業後はフジテレビに入社し、オリンピックなどスポーツ報道に携わり、スポーツ部専任部長などを歴任。現在はフジクリエイティブコーポレーション制作部のエグゼクティブプロデューサーを務めていた。2014年3月に脳出血で倒れ、入院治療を続けていた。
【関連記事】2020年東京五輪の開催が決まり、「同じ東京で2度も五輪を経験できるなんて僕は幸せ者。待ち遠しい」と語っていた。今年5月、国立競技場の建て替え前に行われた最後の陸上の国際大会で、東京五輪当時のトーチを使って聖火台に点火するイベントに出場予定だったが、体調を崩し、都内の病院に入院していた。
(朝日新聞デジタル「坂井義則さん死去 東京五輪聖火リレー最終走者」より 2014/09/10 11:07)
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