〈証人喚問〉書き換え関与した? 佐川宣寿氏「告発を受けているので答弁を差し控えたい」と証言拒否

刑事訴追の可能性があるとして回答を拒んだ。
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参院予算委員会の証人喚問のため、国会に到着した佐川宣寿前国税庁長官(中央)=27日午前、国会内 撮影日:2018年03月27日
時事通信社

学校法人「森友学園」との国有地取引をめぐる決裁文書改ざん問題で、佐川宣寿前国税庁長官への証人喚問が3月27日、参院予算委員会で始まった。

冒頭、金子原二郎委員長から14件の決裁文書について「書き換えがあったと知っていたか」と問われたが、佐川氏は「告発を受けている身であり、答弁を差し控えさせていただきたい」と述べ、刑事訴追の可能性があるとして回答を拒んだ。

金子委員長:委員長から佐川証人に対してお伺いをします。森友学園への国有地売却等に関する決裁文章については、14件で書き換えが行われたことが明らかになっております。そして、財務省の説明によれば、この書き換えは昨年2月下旬から4月にかけて本省の理財局で行ったとのことであります。そこで当時、理財局長であった証人に伺います。証人は、この決裁文章の書き換えを知っていましたか。仮に知っていたならば、誰が、どのような動機で、いつ、誰に書き換えを指示したのか示して下さい。

佐川氏 :今の委員長からのお尋ねでございますが、私は現在、告発を受けておる身でございます。本件、決裁文書の書き換え問題につきましても、捜査を受けている身でございます。従いまして、今の委員長のご質問でありますその、いつとか、私がその決裁文書のついて、どのように認識をしたかといったことにつきましては、私が捜査の対象であり、刑事訴追を受ける恐れがございますので、その点につきましては答弁を差し控えさせていただきたいというふうに思います。

金子委員長:資料要求に対して、書き換えた決裁文書を提出するなど、財務省の本委員会への対応は、不誠実の極みと言わざるを得ません。この結果、国会審議は混乱し、国民の求める予算委員会の貴重な論戦の機会を失われることになりました。証言を拒否するとのことですが、理財局長の職にあったものとして、こうした事態に対する責任をどのように感じているのか答えてください。

佐川氏:今回のこの、決裁文書の書き換え問題によりまして、国会におきましてこのような大きな混乱を招きまして、また国民の皆様に対しまして、行政の信頼を揺るがすような事態になりましたこと、誠に申し訳ないと思ってございます。当時の担当局長として、責任はひとえに私にございます。深くお詫び申し上げたいと思います。申し訳ありません(ここで、深く一礼)。