財務省理財局長だった佐川宣寿氏は3月27日、参院予算委員会での証人喚問で「森友文書」の改ざん問題について、安倍首相夫妻の指示について「ございませんでした」と否定した。首相官邸や財務省幹部からの指示についても「ございませんでした」を連発した。
■「理財局の中だけでやった話」と答弁
学校法人「森友学園」との国有地取引に関する財務省の決裁文書改ざんをめぐって、自民党の丸川珠代議員の質問に答えた。
佐川氏は改ざんについて、誰が指示したかや動機などについては「捜査の対象で刑事訴追を受ける恐れがあり、答弁を差し控えたい」と拒否した。
その一方で、改ざんは「理財局の中だけでやった話であります」として、首相官邸や財務省の他の部署から指示があったことを否定した。
佐川氏が「ございませんでした」を連発した、丸川氏との一連のやり取りは以下の通り。
■「ございませんでした」連発シーン
--- 佐川さん、あるいは理財局に対して安倍総理からの指示はありませんでしたね?
ございませんでした。
--- 念のために伺いますが安倍総理夫人からの指示もありませんでしたね?
ございませんでした。
--- 少し丁寧に聞きます。官邸の官房長官、官房副長官、総理秘書官からの指示はありましたか?
ございませんでした。
--- 安倍総理の秘書官からの指示はありましたか?
ございませんでした。
--- ここまでの証言をまとめると、まず官邸からの指示はなかったということになります。間違いありませんか?
間違いございません。
--- 財務省内についても念のため伺いますが、麻生大臣からの指示はありましたか?
大臣からの指示もございませんでした。
--- 麻生財務大臣の秘書官からの指示はありましたか?
財務大臣秘書官からの指示もございませんでした。
--- 財務省の事務次官、官房長などの大臣官房や他の局の幹部からの指示はありましたか?
大臣官房、その他の部局からの指示もありませんでした。
--- 念のために伺いますが、他の局の幹部と書きかえを図ったということはりますか?
私が理財局長時代に、この資料の対応をしているということでございまして、理財局の内部でやっているということで...。理財局の中だけでやった話であります。