相模原市児童相談所は3月22日、親からの暴力を受けて保護を求めていた同市内の男子中学生(14)が自殺を図った後、2月に死亡していたことを明らかにした。共同通信などが報じた。
児童相談所は親の承諾なしに強制的に子供を保護する権限があったが「急迫した状況ではない」と判断して保護を見送っていた。
■「暴力をふるわれるので家にいたくない」何度も訴えていた
毎日新聞などによると2014年5月末、男子生徒は深夜にコンビニに逃げ込み、警察に保護された。その際に「親から暴行を受けた」と説明したことから、児童相談所は両親から事情を聴いた上で虐待と認定した。
児童相談所は、虐待をやめるよう両親を指導し、男子生徒を通所させた。生徒は職員に「暴力をふるわれるので家にいたくない」「児童養護施設で暮らしたい」などと何度も訴えていた。しかし、児童相談所は「親子の関係が改善してきている」と判断し、保護を見送っていた。
男子生徒は2014年11月中旬、親戚宅で首つり自殺を図って意識不明の状態が続いていたが、容体が悪化し2016年2月末に死亡したという。
児童相談所の鳥谷明所長は22日の記者会見で「我々が関わってからは関係改善がみられたので、職権保護をしなければならないような急迫した状況ではなかった。対応は間違っていなかった」と説明している。
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