[モスクワ/ベイルート/ワシントン 9日 ロイター] - ロシア軍が、内戦の続くシリアでアサド政権軍を支援するため、戦闘に加わったことが分かった。事情に詳しいレバノンの関係筋3人が明らかにした。
ロシア軍のシリア内戦への関与拡大は米国が懸念する事態。ただ、レバノンの関係筋によると、戦闘に参加しているロシア軍兵士は、今のところ少人数だという。
複数の米当局者は、ロシアが最近シリアに戦車揚陸艦2隻や輸送機などを派遣し、少数の海軍歩兵部隊も派遣されたと述べた。ロシア側の意図は不明だという。
しかし、米当局者の1人は、シリアのアサド大統領の拠点である港町ラタキア近郊で航空基地を整備しているのではないかとの見方を示した。この基地が出撃拠点となる可能性があり、米当局者もその可能性を否定しなかった。
一方、ケリー米国務長官は、ロシアのラブロフ外相にロシア軍のシリアでの動きに関する報道について懸念を伝達。内戦の悪化につながると強い警戒感を示した。