[ワシントン/パリ 28日 ロイター] - 英仏独伊米5カ国の首脳は28日、テレビと電話による異例の会談を実施し、ロシアに追加制裁を課すことで一致した。
ウクライナ東部でマレーシア航空機が撃墜され、多数の犠牲者が出るなか、金融、国防、エネルギー分野で対ロ制裁を強化、プーチン大統領にさらなる圧力を加える方向で5カ国が足並みをそろえる格好となった。
ブリンケン米大統領次席補佐官(国家安全保障問題担当)は「プーチン氏に戦略を転換する姿勢が見られない以上、追加措置は絶対に必要だというのがわれわれの考えだ」と語った。
その上で、これまでの制裁はロシア経済に打撃を与えてはいるものの、プーチン大統領の身を引かせるほど十分ではないと指摘。逆にロシア側は親ロシア派への武器供与を拡大しており、国境沿いではロシア軍の増強が目立っていると述べた。
仏大統領府の声明によると、5カ国首脳はロシアがウクライナ東部の分離派に対し交渉の席に着くよう圧力をかけていないこと、またウクライナとの国境の取り締まりを強化していないことに遺憾の意を表明。
そのうえで、ロシアがウクライナの分離派に直接軍事支援を行っていないか注視するとし、「こうした状況のなか、5カ国首脳はロシアに対する新たな措置を導入する意思を確認した」とした。
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