ロシアのプーチン政権が、旧ソ連時代の「国家保安委員会」(KGB)のような組織を設立する可能性があると、現地紙「コメルサント」が9月19日に伝えた。
18日に実施されたロシア下院選で、プーチン大統領の与党「統一ロシア」は圧勝。政権基盤を磐石としたプーチン氏は、2018年の次期大統領選までに治安組織の再編を目指すという。
コメルサントによると、新組織の名称は「国家保安省(MGB)」。 防諜・犯罪捜査機関である「連邦保安庁(FSB)」を母体に、要人警護を担う「連邦警護庁(FSO)」、諜報機関の「対外諜報庁(SVR)」を統合し、設立するという。いずれの機関も、1991年のソ連崩壊時にKGBが分割された際に成立している。
またプーチン政権は、これまで自然災害の対応にあたってきた「非常事態省」を解体し、権限を国防省と内務省に分割させるほか、これまで重大な事件を担当してきた「捜査委員会」を「最高検察庁」に統合するなどの大規模な治安組織の再編を目指す方針だという。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は19日、報道内容についてのコメントを拒否したが、「確認することはできない」と述べ、報道内容を否定しなかった。
プーチン大統領はKGB出身。国外情報の収集や分析などを担当し、旧東ドイツでの諜報活動などにも従事した。また、FSB長官を務めた経歴をもつ。
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