ロシアがウクライナに侵攻を開始した2月24日、ロシア国内でも戦争に反対する抗議活動が起きた。
参加した人々は首都モスクワの他、プーチン大統領の地元サンクトペテルブルクやノボシビルスク、エカテリンブルクなどでも声をあげた。
海外メディアの記者らが現地で撮影した動画には、抗議活動に備えて治安部隊が配備される様子が映っている。
また、抗議活動の参加者らが、当局に拘束される様子も伝えている。
ジャーナリストのアレック・ルーン氏のツイート:「ウクライナでの戦争反対」と掲げられた旗を広げた途端に逮捕されました。抗議活動が始まっていないのに、何人かが既に逮捕されています
アレック・ルーン氏のツイート:モスクワ中心部で見た小規模の抗議活動グループ。警察に見つかる前に、何人かが「戦争反対」と声を上げた。523人以上が逮捕された。しかしこの1500万人の都市で、抗議する人たちは何千人かだろう。今、恐れを感じずに声を上げることはできない。
AP通信によると、24日にはロシアの54の都市で1745人が拘束され、そのうち少なくとも957人がモスクワだった。
モスクワ在住の人権活動家マリーナ・リトビノビッチ氏は、Facebookに投稿した動画で、各地で抗議活動に参加するよう呼びかけた。
「ウラジミール・プーチンが友好国であるウクライナを攻撃したことで、多くの人々が今、絶望や無力、恥を感じていることでしょう。しかし落胆するのではなく、今夜7時にあなたの街の広場に集まって『ロシアの人々はプーチンが始めた戦争に反対する』とはっきりと伝えましょう」
教師のニキータ・ ゴルベフさんは、「私は自分の国が恥ずかしい。正直、言葉では言い表せないほどショックです。戦争はいつでも恐ろしい。私たちはこれを望んでいません」とモスクワのガーディアン記者に語っている。
また、AP通信によると、モスクワの活動家タチアナ・ウスマノヴァさんは「ウクライナの人たちに謝りたい。私たちはこの戦争を始めた人たちに投票しませんでした」とFacebookで訴えた。
こういった人々は、懲役や多額の罰金など自身を大きなリスクにさらしながら、抗議活動をしている。
ラジオフリーヨーロッパによると、動画を投稿したリトビノビッチ氏は、アパートを出た途端に警察に拘束された。
また、テレグラフのナターリャ・ヴァシリエフ記者によると、当局は抗議活動者と見られる人を見境なく拘束しており、ヴァシリエフ記者自身も「自分はジャーナリストだ」と伝えたにも関わらず、一時拘束されたという。
ヴァシリエフ記者のツイート:今、約1000人戦争反対の抗議活動に参加しています。無差別な連行が行われていて、私自身も、自分はジャーナリストだと何度も言ったにも関わらず、短期間拘束されました
ヴァシリエフ記者のツイート:散在している抗議活動者のグループが、今何百人もの数になっています。警察は「戦争反対」と声を上げている人たちを乱暴に連れ去っています
ハフポストUS版の記事を翻訳・加筆しました。