日本時間の11月6日夜に中間選挙を控えているアメリカでは、政治家だけでなくセレブリティたちの動向にも注目が集まっている。
歌手としてだけでなく、女優業やコスメ、アパレルのプロデュースなど、マルチな活躍をしているリアーナ。彼女もその1人だ。
トランプの集会にてリアーナの曲が使用されていたことが11月4日、現地にいた記者の投稿で発覚した。
米ワシントンポストのホワイトハウスを担当している、フィリップ・ラッカー記者が4日、共和党代表ドナルド・トランプ大統領の支援集会の様子をツイート。
フィリップ記者「このようなことはもう何万回と言われているが、だがもう一度言おう。トランプの集会はほかのどの集会とも違うんだ。今、チャタヌーガ(テネシー州の都市)ではリアーナの『Don't Stop the Music』を爆音で鳴らしながら、トランプのTシャツを無料でばらまいている。参加者は楽しんでいるよ」
この「リアーナの曲がかかっていた」という内容に、なんと本人が反応。
リアーナ「そんなこともうさせない。私も、私のファンたちも絶対にそんな酷い集会には近づかない。フィリップ、知らせてくれてありがとう!」
賛否両論含め大きな反響を読んだこのツイートだが、マーベルの人気キャラクター「キャプテンアメリカ」を演じたクリス・エヴァンスは「リアーナ大好き!」とこの呟きをリツイート。
ファレルもアクセル・ローズも...
トランプ大統領に楽曲を使用させない、という表明は今回のリアーナだけではない。
米ピッツバーグのユダヤ教礼拝場で銃撃事件が起きた同日に行われた集会で、トランプ大統領が歌手のファレル・ウィリアムスの代表曲「Happy」を使用したことに対し、ファレルが怒りを表した。
「11人が狂った『国家主義者』によって虐殺された日に、あなたはインディアナでの政治イベントで『Happy』を群衆に向けて流した。今回我々の国で起きた悲劇は何も『ハッピー』ではないのに、この曲をそのような目的で使用する許可は与えていない」と、弁護士を通じて楽曲の使用を禁止するよう書簡を送った。
またロックバンド「ガンズ・アンド・ローゼズ」のボーカル、アクセル・ローズも4日に、自身のツイッターでトランプ陣営による楽曲の無許可使用について見解を述べている。
アクセル・ローズ「一応言っておくが、政治イベントで許可なく楽曲を使用されることに反対している他の多くのアーティスト同様、ガンズ・アンド・ローゼスの楽曲をトランプ陣営やトランプ関連のイベントで使用して欲しくないと正式に申し入れている」
「残念ながら、トランプ陣営は、本来意気地のない政治利用を想定していなかった様々な会場の包括的なパフォーマンスライセンスの抜け穴を利用して、(楽曲の使用に)曲の作者の許可を得ていないんだ。『クソ野郎』だろ?」と綴った。
Personally I kinda liked the irony of Trump supporters listening to a bunch of anti Trump music at his rallies but I don't imagine a lot of 'em really get that or care.
— Axl Rose (@axlrose) 2018年11月4日
And when ur phone's blowin' up cuz peeps r seein'/hearin' Sweet Child on the news at a rally... as a band we felt we should clarify r position. Peace!🇺🇸
— Axl Rose (@axlrose) 2018年11月4日
「個人的には、トランプの支持者達が反トランプの音楽を集会を聴いているっていう皮肉が好きだったけど、彼らはそんなこと気にしてすらいないんだろうね」
「それで、『スウィート・チャイルド(・オブ・マイン)』が集会で流れているのがニュースで流れるたびに電話がパンクするとね...バンドとして立場を明確にしたほうがいいと思ったんだ。ピース!」
セレブリティ達が立場を表明
アメリカのセレブリティ業界では、一挙一投足に世界が注目するインフルエンサー達が、自らの社会的、政治的立場を表明することがメジャーになっている。
最近では、「政治に関心がない」と批判を浴びていた歌手のテイラー・スウィフトがついに静寂を破り、投票を呼びかけたことが大きく話題になった。
一方で、テイラーとは因縁の仲であり、熱心なトランプ支持者でもあったラッパー、カニエ・ウェストは10月30日、自身のツイッターにて「目が覚めた」とツイート。政治から離れることを表明した。
「俺の目は今、完全に見開かれている。今まで自分が信じていないメッセージを拡散させられていることに気づいたんだ。政治からは距離を置くことを決めた、クリエイティブになれるよう(自分の活動に)集中するよ!!!」