6月の初め、オーストラリアを訪れたヴァージン・グループの創業者リチャード・ブランソン氏は、自社のスタッフがシドニー空港のソファで昼寝しているのを発見した。
仕事中に寝ているスタッフをブランソン氏は怒鳴りつけた……のではなく一緒に並んで写真を撮った。彼はその写真を会社のブログに投稿し、こう書いた。
「チームに挨拶をして、彼らがどんな仕事をしているかを見るためにオフィスや空港に立ち寄った。そうしたら、仕事中に寝ているスタッフをみつけたんだ!」
そう書きつつ、ブランソン氏は昼寝を全く問題とは思っていないようだ。「正確に説明すると、彼は待機中だったんだ。だから、仕事をするために必要な休憩をとっていたんだね」と同氏は綴っている。
寛容なブランソン氏は、従業員の昼寝を全く問題しなかった。実に微笑ましいニュースだ。
ただ、ちょっと待ってほしい。問題どころか、同僚が見ている中、しかも空港ラウンジという場所でうたた寝できるのは、ある意味すごい能力だ。なぜなら、昼寝にはこんなにいい効果が期待できるからだ。
1. 休憩は時差ボケ解消に効果的
ブランソン氏は、寝ていた従業員が「待機中だった」と書いている。おそらく早い時間に起きたか、次のフライトに備えて休んでいたのだろう。
2. 昼寝は無料の脳活性法
前の日にあまり寝ていなかったり、大きな疲労を感じていたりする時は、20~40分間の集中した睡眠は、脳の回復に役立つ。また、うたた寝は、注意力や記憶力を向上させ、創造性や生産性を上げるという研究もある。
3. 休息を十分にとっている従業員は、上司を尊重
仕事の生産性を上げるだけではない。十分な休息がとれている従業員は、睡眠不足の従業員よりも、上司を高く評価する傾向があるという研究結果もある。
ワシントン大学フォスター経営大学で、睡眠を研究するクリストファー・バーンズ准教授は、ハフポストUS版にこう語っている。「たくさん働いて睡眠時間を削るより、十分な睡眠をとっているリーダーやチームの方が、仕事ができます」
今度会社で部下がうたた寝をしていたら、褒めてあげてもいいかもしれない。いや、上司も積極的に昼寝をしよう。
ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。
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