「NBC News」のリチャード・エンゲル記者は、開催が間近に迫ったソチ冬期オリンピック取材のためにロシアに入国したが、「ほぼ同時に」、所持する電子機器がハッキングに遭った、と述べている。ソチを訪問する予定の人は、ネット上のプライバシーの安全性を期待すべきではなさそうだ。
「ここでは、ノートパソコンや携帯電話、タブレット端末などを使用すると、すぐに何者かによる侵入が試みられる」と、エンゲル記者はの2月4日夜の中継で述べている。
エンゲル記者は、アメリカのコンピュータ・セキュリティー専門家カイル・ウィルホイト氏の援助を受けながら、ロシア国内のプライバシー・システムをテストしてみることにした。ウィルホイト氏は2台の新品のパソコンを用意し、それらに架空の名前とアドレスなどからなる偽の身元情報を設定した。
エンゲル記者によると、同氏がこの2台のパソコンをインターネットに接続すると、すぐに怪しげな電子メールを受信したという。そしてそのメールを開いた直後に、同氏のパソコンはハイジャックされてしまった。
「インターネットに接続してから数分後には、私のパソコンはハッカーによる侵入を受けていた」と、エンゲル氏は述べている。「同じことが私の携帯電話でも起きていた。ハッキング行為はとても素早く、洗練されていた」
24時間以内には、エンゲル氏の2台のパソコンと携帯電話は侵入され、ハッカーによる通話の盗聴や録音が可能な状態となっていた。
「ロシアを訪れる人は、ハッキングの被害に遭う可能性がある」と、ブライアン・ウィリアムズ氏は2月4日夜に述べているが、これは報道関係者だけに限った話ではない。
「米国務省は、ソチを訪問する人たちは、プライバシーの安全性を期待すべきではないと警告している」と、NBC「Nightly News」のインタビューで、エンゲル記者は述べている。「ホテルの客室内でも、安全性は期待できない。我々が行ったテストから明らかなように、どのような機器であっても、通信を試みた直後から、高い危険性に曝されることになる」
以下のNBC Newsの動画では、エンゲル記者がハッカーの存在を確認する方法の詳細について紹介している。
(h/t: Business Insider)
[Catherine Taibi(English) 日本語版:丸山佳伸/ガリレオ]
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