最近、車にガソリンを入れるのをためらわなくなった。
安いからである。以前は130円近かった値段が最近は103円程度である。
ありがたい・・・。
と感じている自動車ユーザーは多いのではないか。
しかし、日本政府にとっては頭の痛いところだろう。原油安は物価下落に繋がるのでデフレマインドからの脱却に繋がらないからである。
原産国のサウジアラビアもこの原油安に相当苦慮しており、このままだと財政赤字になってしまうので国営の石油会社サウジアラムコを上場させてまで資金を得ようと試みているという。
一昔前はサウジアラビア含むOPEC(石油輸出機構)が産出量を自由に決めて原油価格に対して絶対的権力をふるっていたが、米国の石油を先物で売買するWTI(ウェスト・テキサス・インターミーディエート)の導入やシェールスガスの発見などで、OPECが原油の産出量を政治的な武器にできないようになってからは上記のサウジアラビアのようにかなり大変なようである。
とはいえ、やはり私たち大半の日本人にとっては原油安はありがたいのではないか。
ただ、一方で人民元も下落している。これは日本にとっては深刻な問題かもしれない。
中国の爆買いが減るかもしれないからである。
今までの中国の爆買は人民元高が背景の一つにある。日本人も円高のときは海外に行く人が多かったのは円が高いから海外で安くモノが買えたのを思い出してほしい。中国人も人民元高だから日本で沢山モノが買えたのだ。
そういった観点から原油安は続いてほしいが、人民元安は続いてほしくないものである。