頭にプラスチック容器をつけた状態で泳いでいた子グマを、一家が力を合わせて助けた。
人助けならぬクマ助けをしたのは、アメリカ・ウィスコンシン州に住むハートさんの一家だ。トリシアさん、ブライアンさん、そして息子のブレーディさんで、6月27日、同州にあるマーシュ・ミラー湖を訪れていた。
一家がボートに乗っていると、泳いでいる生き物が目に入った。最初は犬だと思ったその生き物は、近づいてみると子グマであることがわかった。
「クマは必死に泳ごうとしていました。頭にはまっていた容器のせいで、前が見えていなかったんじゃないかと思います」とブライアンさんは地元メディア、チペア・ヘラルドに話す。
なんとか助けたいと、一家はクマに近づいて容器を外そうとした。その時の様子を、トリシアさんがFacebookに投稿している。
泳ぐクマの頭から容器を外すのは簡単ではなかった。1度目は失敗したが、家族は「ゆっくり」と声を掛け合いながらもう一度クマに近づき、容器を外すことに成功した。
子グマは容器が外れた後、無事に岸にたどり着いたという。
一家はその後、ここ数日この子グマが目撃されており、州担当者が行方を追っていたことを知った。子グマを心配していた人たちに無事を知らせるためにFacebookに投稿した、と一家はミルウォーキー・ジャーナル・センチネルに話す。
同メディアによると、ウィスコンシン州では2019年にアルミニウムの缶にハマったアライグマ、2018年にはクチバシにゴムが巻きついたツルが保護されるなど、人間が捨てたゴミで野生動物が命の危機にさらされる出来事が続いている。
ブライアンさんはチペア・ヘラルドに「野生動物を危険にさらさないために、ゴミは適切に処理してほしい」と訴えている。