新しい元号が「令和」に決まった。
「令和」は、日本に現存する最古の歌集「万葉集」に由来する。
菅義偉官房長官が新元号を発表した後、海外メディアも日本の元号が「Reiwa」になると伝えた。
■ 海外メディアはReiwaをどう訳した? 各社異なる訳し方
安倍晋三首相は談話で、「令和」に込めた意味を「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ」と述べた。
各メディアは、この元号の意味をどう訳したのだろうか?
BBCは、令和の「令」の字は「order(秩序)」や「command(命令)」、「和」の字は「peace(平和)」や「harmony(ハーモニー)」を意味する、と書いている。
一方、同じイギリスのメディアであるガーディアンは、新元号は「fortunate(幸運)」「auspicious(幸先の良い)」と「peace(平和)」「harmony(ハーモニー)」を意味する、と報じている。
アメリカの経済メディア、ウォール・ストリート・ジャーナルも、「令」は「auspicious(幸先の良い)」を意味し、「和」を「peace(平和)」と訳した。
さらにオーストラリアのABCニュースは、元号が令和に決まったが、それが何を意味するかはまだ明らかではないと、説明を控えている。
■ 各メディアが報じた、元号と日本
ガーディアンは「日本は世界で唯一、元号を使っている国だ」と紹介する。
馴染みがない元号を巡る日本の動きを、各メディアはどう報じたのだろうか。
BBCは、貨幣や新聞、運転免許などの公的書類に使われるなど、元号が日常生活で広く使われている状況を伝える。
その一方で、グローバル化の影響が進み、元号を使いたがらない人も増えていると説明。元号を日常的に使う人の割合は1975年には82%だったが、現在では3分の1に落ち込んでいるという、毎日新聞の調査を紹介している。
ガーディアンは、約30年間続いた平成が終わることが決まってから、クイズ番組で平成の知識を競い合ったり、新元号の記念品が作られるなど、日本中が平成と令和で一喜一憂する様子を伝える。
AP通信は、日本の歴史に詳しいスタンフォード大学のダニエル・スナイダー氏の言葉を紹介した。
「日本の生活は、伝統と近代の組み合わせであふれています」
「そのことを嫌がる人もいます。しかし、この伝統にこだわる姿勢が、日本の社会を他の国とは異なるものにしています」