シドニーから3大会連続で五輪に出場した元陸上選手と、一緒に考え、議論を深めます。議論は週刊誌AERAの連載で紹介します。いただいたコメントを抜粋・要約することもありますがご了承ください。
元経済産業省官僚の古賀茂明氏が、古舘伊知郎氏がキャスターを務めるニュース番組のコメンテーターを降板することについて、テレビ局や古舘氏の事務所から圧力を受けたとするコメントを発し、話題を呼んでいます。
一説には、官邸からの圧力にテレビ局が屈し、古賀さんに降板を依頼した、とも言われていますが、本当にそうなのか。それとも古賀さんが作ったストーリーなのか。様々な憶測を呼んでいますが、今回はその中の一点について、問いを立てたいと思います。
古賀さんの話で興味深かったのは、テレビ局などとのやり取りを録音していた、という点です。録音について、事前承諾をとったのかは分かりません。が、今回は事前に承諾を得なかった前提で「無断で話の内容を録音することは許されるのか」という問いを立ててみたいと思います。
無断録音が許されると、ある意味「盗聴社会」を作ることにもつながるように思えます。もし「誰がこの話を聞いているか分からない」「目の前の人が、この会話をどこに持ち込むか分からない」となれば、会話はとても表面的になる恐れがあります。また、例えば官僚の人が無断録音をしたとなれば、官僚の人はみな同じことをするのではないかと考え、同様の職業の人に本当のことを言わなくなる恐れもあります。
一方で、証拠を残すことで、私たちが知り得ない情報が表に出てくる可能性もあります。メディアの役割のひとつは権力の監視にあると思います。匿名の内部告発で白日のもとにさらされた事件や出来事も多くありますから、権力側の盗聴ならいざ知らず、非権力側の事前許可のない録音は許されるとも考えられます。このような事例を表に出すことで、権力側にプレッシャーを与え、牽制する効果も生まれるかもしれません。
さてここでみなさんに質問です。事前に許可を取らない録音行為は許されるのか許されないのか。もしあなたが当事者だったら録音するかどうか。理由も含め、ご意見をお待ちしています。
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