初の女性副大統領だけじゃない。米連邦議会で女性議員数が過去最多に

歴史に新たな1ページを加えた女性議員も。2020年の選挙は、アメリカ連邦議会の女性議員数を飛躍させている
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(左から)マリリン・ストリクトランド氏、コーリ・ブッシュ氏、イベット・ヘレル氏
Getty Images

アメリカで初の女性副大統領が誕生する見通しになった2020年の大統領選挙。

しかし、歴史を作ったのは副大統領だけではない。

大統領選挙と同時に投票が行われた連邦議会選挙でも、過去最多の女性議員が当選している。

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izanbar via Getty Images

これまでに135議席を確保

▽これまでに過去最多となる135議席を確保。下院111議席・上院は24人議席だが、まだ増える可能性はある。

偶数年に行われる、アメリカ連邦議会の選挙。

下院(任期2年・435議席)は全ての議席を2年ごとに改選し、上院(任期6年・100議席)は2年ごとに3分の1議席を改選する。

まだ結果が出ていない選挙区もあるが、アメリカ女性と政治センター(CAWP)によると、11月8日までに女性議員は過去最多となる135議席を確保している。

そのうち下院議員は111議席で、過去最多だった102を更新した。111人のうち、87人が民主党で24人が共和党、非白人の女性議員は44人(民主党42人、共和党2人)だ。

また、上院では過去最多の26議席に迫る24議席を確保している。

下院は共和党の女性議員数が大きく伸びた 

初めて当選した下院議員の中には、ミズーリ州初の黒人女性となるコーリ・ブッシュ氏(民主党)や、ニューメキシコ州共和党初の女性ネイティブアメリカ人のイベット・ヘレル氏、アフリカ系と韓国系のルーツを持つマリリン・ストリクトランド(民主党)がいる。

ストリクトランド氏は、韓国系アメリカ人女性としては下院初、アフリカ系黒人として太平洋岸北西部代表としては初となる。

下院の女性議員は、前回の2018年の中間選挙でも過去最多を記録した。

その時は民主党の女性議員数が大きく増えたが、今回の選挙では共和党の女性議員が大幅に増加した。

「2018年は、民主党が大きく数を伸ばしました。今年は共和党側に大幅な増加が見られます。議会の平等な議席数を女性が確保するためには、共和党と民主党両方の女性進出が必要不可欠です」とCAWPディレクターのデビー・ウォルシュ氏はコメントしている。

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2018年の連邦議会選挙で下院議員に選ばれたアレクサンドリア・オカシオ=コルテス議員(2018年11月6日)
Rick Loomis via Getty Images

2018年に女性立候補者が増えた背景には、2016年のトランプ氏大統領当選がある。  

女性蔑視発言を繰り返し、セクハラからレイプまで様々な性的違法行為を女性から告発されてきたトランプ氏に抗議するため、政治の世界に足を踏み入れたことがなかった多くの女性たちが、この年に立候補した。

そのうちの一人、ニューヨーク州選出のアレクサンドリア・オカシオ=コルテス議員は、男性議員の女性に対する暴力的な言葉に鋭く反論して賞賛を集めるなど、多くの人たちから支持される議員になっている。

女性議員を増やす活動をしている非営利組織「シー・シュッド・ラン」のルース・カタラロCEOは「多くの女性リーダーがうまれるのを見ることで、他の女性たちも政治家になれると思うようになる」と、女性議員が増えることの大切さを語る

「女性が議員になり、他の女性にリーダーになれると伝え、そして女性議員の増加は全ての人にとって利益になると伝えることで、私たちは国を変えることができます」 

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Maya Nakata / Huffpost Japan

混戦の末、バイデン氏が勝利を確実にしたアメリカ大統領選。敗北したトランプ氏ですが、前回より多い7000万以上の票を得るという結果になりました。これが意味することは? 選挙が終わってもアメリカ社会の「分断」は残り続けるのか?

#ハフライブ では、日本から大統領選に在外投票したモーリー・ロバートソンさんらを迎え、「トランプ支持者の“心の中“と分断社会のこれから」をテーマに議論しました。(生配信日:2020年11月5日)

番組アーカイブはこちら⇨https://youtu.be/iqjG-xll4j8