こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
今年4月から障害者差別解消法が施行され、障害者に対しては
「合理的配慮」
を公的機関は罰則付きの義務として、民間企業は努力義務として
行わなければならないことになったのは、過去記事で何度か触れている通りです。
障害者政策の過去記事はコチラから
そんな中、とあるご相談が寄せられました。
都立代々木公園にて、障害児を遊びに連れてきた団体が
子どもたちのための仮設トイレ用のテントを設置したところ、
公園管理者から注意を受けて撤収せざる得なくなってしまったとのこと。
※ご相談をいただいたのは、こちらのTweetをしたご本人からではありません。
物理的な事情ですぐに公衆トイレに行けない事情を持つ障害児たちのために、
テントを張るという対応は適切なものです。ところが代々木公園は安全確保ルール上、
テント設営が一切禁止されているために、それが許されなかったようです。
そこで相談を受けて早速、東京都の担当部局に確認したところ、
「障害児用にテントを立てることを許可するのは、まさに合理的配慮にあたる」
「今回は法律施行まもないこともあって、公園側の対応にミスがあったと思われる」
とのことでした。
まさしくこうした例外的対応が、法律で定める「合理的配慮」にあたるわけですね。
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今後はこういった行き違いのないように要請したところですが、
こうした「合理的配慮」には公的機関の対応だけでなく、
私たち自身の意識改革も必要です。
例えば障害児用のトイレ設営を見ていた周囲の人々が、
「あいつらがやっていいなら、俺たちだって良いだろう」
「危険だから禁止というなら、あのテントだって撤収させろ!」
などと言い出すようでは、どれだけ運営者側が努力したとしても、
こうした合理的配慮を大手を振って続けることは難しくなるでしょう。
どこまで、何をすることが「合理的配慮」なのか、
しばらくは官民ともに手探り状態が続くと思いますが、
私も気づいた身近な実例を出来る限り紹介していくつもりです。
皆さまも温かな心でご理解をいただければ幸いです。
それでは、また明日。
(2016年5月18日 「おときた駿オフィシャルブログ」より転載)