ラーメン二郎のインフルエンサーはバイク乗り

中毒性の高い味と規格外のボリュームに、熱狂的な信者が多いラーメン店「ラーメン二郎」。この年始も欲望のアラートが発生してしまい、1月5日、本年初日の営業日に、自宅近くの「湘南藤沢店」へ初詣したのだが、そこで「あれ?やっぱり」と気づいた。
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はじめまして。PRやマーケティングを領域に、コミュニケーションでさまざまな課題を解決することを仕事としている、原と申します。ハフポストでブロガーとして情報発信させていただくことを光栄に思います。

コンセプトは「1,000の仮説と答え合わせ」。知の巨人、松岡正剛氏の「千夜千冊」にちなんでつけたものです。

日々、試行錯誤をするなかで、頭に浮かんだ疑問やアイデアを、1,000個を目標に「仮説だて」「調べ」「できれば答え合わせしていく」、そんな約10年がかりの取り組みに、おつきあいいただければ幸いです。

第1回目は、みんな大好き「ラーメン二郎」がテーマです。

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中毒性の高い味と規格外のボリュームに、熱狂的な信者が多いラーメン店、ラーメン二郎。

極めてジャンクなため「豚の餌」とネガティブに称されることもあるけれど、どうやらボクも少しだけ毒されているようで、

たまに無性に食べたくなる。

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2014年の年始も欲望のアラートが発生してしまい、1月5日、本年初日の営業日に、自宅近くの「湘南藤沢店」へ初詣したのだが、そこで「あれ?やっぱり」と気がついた。

ラーメン二郎の客に占めるバイク乗り割合が、あまりに多いのだ。いつ行っても。

そのなぜ?を仮説立てるために、まずは共通項を整理してみた。

1:パーソナルかつ神聖化してしまう嗜好品

バイクもラーメンも基本は一対一で楽しむパーソナルなもの。

さらには、うんちくを語りたくなる、その存在そのものを思想としてとらえてみたくなるなど、情報を深掘るにつれて神聖化していく嗜好品でもある。

2:身体的リスクと裏腹のスリル

ラーメン二郎のキツめのボリュームと塩気はどう考えても身体に悪いし、バイクにしても乗り物の中で最も無防備だといえる。

つまり、どちらも身体的リスクを前提に、そのスリルを楽しむものであるということだ。

3:巡礼文化

関東を中心に各地に散らばって存在するラーメン二郎だが、チェーン店ではなく、のれん分けのため、店によって味が異なる。そのため、各店を巡りたくなる衝動がおきやすく、事実ジロリアン(=二郎の熱狂的信者のこと)は巡礼行為をする。この巡礼という文化はバイクのツーリングと似通っている。

以上この3点をふまえて、調査をしてみたところ、

ラーメン二郎にはなぜバイク乗りが多いのか?という疑問に対して、

なるほど、と思える仮説というかストーリーに辿り着いた。

それは...。

バイク乗りは、ブログやソーシャルメディアのアクティブユーザーが多く

精神的なつながりが強いトライブなため、ミーラーリング効果、バイラル効果が起きやすい。 

※バイクと二郎がテーマのブログはかなりの数がある

ある日、彼らバイク乗りのなかの、アダムとイブ的誰かさんが、まったく違うカテゴリーながらバイクと似た存在であるラーメン二郎と出逢ってしまった。

そして彼は、興奮のままにブログへ執筆、ソーシャルメディアへのポストを始めていく。次第にラーメン二郎の存在が神聖化されながら、バイク乗りをハブにネット上で情報拡散していき、メジャーな知名度を獲得していった。

こんなイメージだ。

ちなみに、先日ネットニュースや2chで話題となったラーメン二郎レポートの伝説的ブログの執筆者も、調べてみるとバイク乗りだったことが判明した。

■ねとらぼ「1年で387杯、各店舗6杯以上 ラーメン二郎リポで人気の「康太ブログ」が終了 そして伝説へ」

ネットで流行ったと言われるラーメン二郎、インフルエンサーはバイク乗りだったのだ。

(2014年1月9日「1000の仮説と答え合わせ」より転載)