イギリスのウィリアム王子は6月26日、LGBTQの若者をサポートする慈善団体を訪れ、親の立場からもLGBTQの人たちを支えると語った。ガーディアンなどが報じた。
ウィリアム王子が訪問したのは、性指向や性自認が原因でホームレスになった若者たちをサポートするチャリティー団体、「アルバート・ケネディ・トラスト(AKT)」だ。
若者たちと会話を重ねる中で、一人がウィリアム王子に、「将来、お子さんから『ゲイなんだ』『レズビアンなんだ』と言われたら、どうしますか」と尋ねた。
その質問に、王子は「これは、親になるまであまり考えなかったこと」と説明し、「私にとってはもちろん、何一つ問題ありません」と答えた。
また、子供たちが性的マイノリティーであることを公表した場合に、彼らが十分備えられるようキャサリン妃とよく話し合っていると明かした。
「私が心配なのは彼らが同性愛者であることではなく、周りの人がどう反応するか、どう受け止めるか、彼らにどんなプレッシャーがかかるかです」
また、王子は別の若者にも「私は、子供たちの選択を全面的に支持します。しかし親として、子どもたちが壁にぶつかったり、憎しみに満ちた言葉をかけられたり、迫害や差別を受けるかもしれないといったことが心配です」と語った。
「そういったことを私たちは変えていかないといけません。過去のものとし、戻らないようにしなければ」
AKTの責任者、ティム・シグスワース氏は、ウィリアム王子の発言は、LGBTQ当事者にとっても社会にとっても「大きな影響力があるものだ」とBBCに話す。
「私は、母に拒絶されました。将来の国王が、自分の子供がLGBTから打ち明けられてもサポートすると言ったことは、私たちの社会全体にとって大きな意味のあるメッセージです。王子はLGBTの人たちをサポートし彼らに権利を与えるべきだと言ったのです」
AKTによると、同団体がサポートする若者の多くが、家族から拒否されたことでホームレスになり苦しい生活を強いられた。
世界的に名前が知られ影響力のあるウィリアム王子の言葉は、多くのLGBTQの若者にとって、将来の希望になるはずだ。
AKTは公式Twitterに次のように投稿している。
「自分の子供達がLGBTQ+を打ち明けたら、全面的にサポートするという言葉を、ウィリアム王子から聞くことができました。素晴らしいことです。aktでは、ホームレスのLGBTQ+の人たちの77%が、ホームレスになった原因として家族から拒絶され、追い出され、虐待されたと答えています」