政府と経団連が毎月月末金曜日の午後3時に退社するよう呼びかける消費喚起策、プレミアムフライデーが2月24日(金)から始まる。
ハフィントンポストでは、全社で実施するとして、賛同企業に名を連ねているソフトバンクに話を聞いた。ソフトバンクはショップ窓口なども持っている企業だが、どのようにして実現するのだろうか?
■ソフトバンクは「プレミアムフライデー導入」を宣言
ソフトバンクは2月13日、働き方改革推進の一環として、同月よりプレミアムフライデーを実施すると宣言した。また、社員へ毎月1万円の助成金を支援するとも発表している。
同社の広報担当者は、ハフィントンポストの取材に対して、同社では派遣社員やアルバイトを含めるすべての社員がプレミアムフライデーの対象になると話した。
——「接客業に関わる人には意味のない取り組み」といった声もありますが、ソフトバンクの店舗で働く販売員に対してはどのような措置を取るのでしょうか?
ソフトバンクの店舗は15時以降も営業しているところがほとんどのため、販売員に対しては月末金曜日に限らず、毎月好きな日に午後3時退社ができる制度を取り入れます。
——ではショップを月末金曜日午後3時に閉店することなく、販売員も「早く帰れる」対象にするということですね。
はい。販売員は2017年4月からプレミアムフライデーの対象になる予定です。
——時給制で働いているアルバイトのスタッフや派遣社員の時給はどうなるのでしょうか?早上がりをした分、その日の時給は減ってしまうのでしょうか?
プレミアムフライデーで早く仕事を終えても、その分の時給は減りません。時給制で働く社員やアルバイトのスタッフでも、1日勤務した分の給料を支払えるよう、社内でプレミアムフライデー制度の導入準備を進めています。
——早く終業した他の時間にしわ寄せがくるという声もあります。プレミアムフライデーの実施と同時に、業務負担が軽減されるような取り組みはされていますか?
社員の業務効率化を実現するために、社として促進している具体的な制度はありませんが、プレミアムフライデーの他にもスーパーフレックスタイム制や在宅勤務制度といった働き方改革に繋がる制度導入を決定しています。このような制度の実施を全社員に対して積極的に呼びかけています。
■開始に先駆け、都内ではキックオフイベントを開催
2月21日には、ソフトバンクなどプレミアムフライデーに賛同する8つの企業・団体がJR東京駅付近で開催されたキックオフイベントに登壇し、キャンペーンに対する各社の取り組みや意気込みをアピールした。
イベントの冒頭では経団連副会長の石塚邦雄氏が挨拶を述べ、プレミアムフライデーについて「国民が時間の過ごし方に対して前向きになり、日本経済が活気を取り戻すきっかけとなるよう着実に推進をしていきたい」と展望を語った。
JR東京駅構内では、賛同企業が一般者向けのプレミアムフライデー先行PRを実施。開始日より一足早くプレミアムフライデー向けの商品やサービスを体験できるブースが複数設置された。
ソフトバンクのブースでは、人型ロボット「ペッパー」がPR活動に精を出していた。
小田急電鉄は月末金曜日の夕方から利用できる箱根ロマンスカーのお得なプランを紹介した。温泉の入浴料を半額での割引、生ビール1杯200円といった、特別価格で提供するという。
登壇企業・団体:アサヒビール株式会社、株式会社アダストリア、小田急電鉄株式会社、株式会社コーセー、サントリーホールディングス、ソフトバンク株式会社、株式会社ローソン、静岡市プレミアムフライデー官民推進協議会
なお、アイドルグループ「関ジャニ∞」がプレミアムフライデーのナビゲーターに就任したことも同日発表されている。公式サイトにはメンバーがサラリーマンに扮してプレミアムフライデーをPRする動画が公開された。
■プレミアムフライデーまで、あと3日
プレミアムフライデーは日本で定着するのだろうか。ハフィントンポスト編集部でも、2月24日は実験的にプレミアムフライデーを実施する予定だ。その模様は後日、「やってみてどうだったか?」という体験談としてお伝えする。
当日は、「#みんな3時に帰れる?」というハッシュタグでメンバーがその時何をしているのかTwitterで呟く予定です。みなさんの状況や、プレミアムフライデーに対する率直なご意見もお待ちしておりますので、ぜひツイートをご投稿いただけますと嬉しいです。
集まったご意見は参考にさせていただき、場合によっては、記事内でご紹介させていただきます。