イタリアの高級ブランド「プラダ」が発売していたキャラクター製品が「黒人を差別している」との批判を受けて、同社は販売を中止した。
クリスマスギフト用に、プラダが発売した「プラダマリア」と呼ばれるラインナップの一部だった。7種類の架空の生物が、キーリング、ジュエリー、レザーグッズなどになっており、日本でも11月から店頭やオンラインストアで販売されていた。
このうち「オット」というサルをイメージしたというキャラクターが、黒い顔に大きな赤い唇が描かれていたことが問題視された。
■NY在住の弁護士が「人種差別的だ」と指摘
騒動の発端は、アメリカ・ニューヨーク在住のチニエレ・エジエ弁護士が12月13日、プラダの店舗のショーウィンドウでこの商品を見かけて「怒りに震えた」と、Facebookに書き込んだことだった。
ワシントンの博物館で見た、黒人をキャラクター化した「ブラックフェイス」の商品と同じとして、「人種差別的だ」と指摘した。
これを受けてプラダは12月14日、公式Twitterで声明を発表。プラダマリアについて「想像上の生物であり、現実世界を意識したものではありません。ブラックフェイスとは無関係です」として、差別的な意図がなかったことを説明した。その上で、店頭から該当キャラクターを撤去し、販売中止することを明らかにした。