私はMisocaというクラウド請求書管理サービスを運営しており、8月1日に「Misocaペイメント」という固定費0円で請求書にクレジットカード決済機能がつけられるようにするサービスをリリースしました。これはMisocaを始めた約3年前からやりたいと思っていたことで今「やっと一つ未来に近づいた」という気持ちでいます。
これは単に作った請求書をカード決済で受け取れる機能とも言えますが、私にとっては未来のお金の世界へ一歩近づいたという大きな意味を持っています。
今回のエントリでは私の予想するお金の未来の一部をお話したいと思います。
■仕事をしてお金をもらうのは古い時代の話になる
私がMisocaでやりたいことは私や私のチームで未来を現実にどんどんしていくことです。そこでいま私がやりたいことの一つが「価値をお金に変換するのをやめる」ということです。
これはどういうことかというと、別に仕事の報酬を野菜や肉で貰おうという物々交換の話ではありません。
ただ、いまは何らかの仕事をするとそれをお金にかえて、そのお金をさらに欲しいものにかえるというのが当たり前です。でもこの一回お金に変換するというのは昔からある仕組み故に大きな無駄を生んでいるため、これを無くしていきたいということです。
■現在でもお金というのはなくても大丈夫
いまは電車にのるときにSuicaなどの交通系電子マネーを使っているひとは多いですよね。また楽天ポイント、Tポイントなどをためている人も多いと思います。
ある程度の都会に住んでいる人であれば現金を失ったとしてもクレジットカードや電子マネーがあれば普通に生活できることを想像できるんじゃないでしょうか。実際私は名古屋に住んでいてクレジットカードと楽天Edyだけでほとんどの買い物をしています。
ということは今すぐこの世からお金がなくなって、給料がSuicaや楽天Edy、WAONカードやTポイント、BitCoinで直接チャージされれば生活はできてしまうということになります。実際にあなたの生活で想像してみるとどうでしょうか?
■お金にしないとなにが嬉しいのか
例えば今のお金の不便なところとしてあらゆることが基本的には銀行の制限を受けているというのがあります。
お金を引き出すこと一つをとっても、制限された時間に間に指定のATMまで移動せねばならず、さらには手数料をとられるという状態です。これが全部仮想通貨になっていれば、いつでもどこでも低い手数料で利用できるようになります。
仮想通貨と言ったって単にお金じゃなくなっただけじゃないかと思うかもしれませんが、お金は国と銀行が取り仕切っているものです。いわば胴元が1つしかないので競争原理が働きません。しかしここに楽天、JR、イオン、Google、Amazonといったところが入ってきたらどうでしょうか。きっと1,000円分の仕事をしただけなのに1,500円分のAmazonギフト券や楽天ポイントで受け取れるようになるでしょう。
心配なのはお金を預けておくところの信用ですが、これはプレーヤーが増えることでリスクは分散されそれほど問題ではなくなると思います。現時点でも特に発展途上国の人達にしてみたら自国の銀行に預けるよりGoogleやAmazonに預けたほうがよっぽど安全ですしね。
■請求書から価値を仮想世界に移動していく
お金が未来の形になっていくには2段階のステップあると思っています。一つはお金がネット上に上がっていって現実世界には戻ってこなくなり、物理的な貨幣がなくなっていく段階。そして次が国以外が管理しているお金あたりまえになる時代です。
つまり、最初に話を戻すと請求書をオンラインで決済できるようにするというのは、現実世界の価値をネット上に上げていくということになるのです。その先は別の価値に変えてもいいし、Misocaポイントみたいなものに変換して別の請求書の支払に使えるようになっていくでしょう。
さあ未来のお金はどうなっていくんでしょうか。私はMisocaで私の思う未来を作っていきます。
ぜひみなさんの意見も聞かせてください。