広報コンサルタント・コラムニストの新田哲史さんが、私の取り組みを「ネットと政治」を考える記事の中で紹介してくださいました。これを受けて私もひとつ、自分の考える「ネットと政治」論を簡単にまとめておこうと考えた次第です。
■声なき声を、ネットで落ち穂拾い
新田哲史さんと私は、去年の参議院議員選挙のとき、鈴木寛選対で一緒に七転八倒した仲です。
また先の都知事選では、新田さんは家入一真選対に入って広報戦略を担当されました。
私が都知事選終了直後に家入さんを評価し、家入さんの試み「ぼくらの政策」を丸パクリして「ぼくらの板橋」を始めた動機としては、新田さんのような私の友人たちが家入さんに共鳴していたことが大きかったのです。
その新田さんが東洋経済オンラインで執筆してきた「ネットと政治」3部作の最終回で、私の取り組みを紹介してくださいました。ありがとうございます!^^
記事を読んで真っ先に思ったのは、はからずもTwitterで私が使った「伝統芸能」という言葉を、新田さんも使ったんだな、ということです。
私はこんなツイートをしていました。
語る言葉を変えなければならない。今を生きる人々に刺さる言葉を探さなければ。伝統芸能にもニーズはあるが、伝統芸能ばかりになっては、今日的政治課題に応える人がいないままになってしまう。
ある私の友人は、家入さんが立候補したときにすぐに響き、家入さんのよさを私に語ってくれました。
なぜ家入さんがいいかと聞いたら、彼は「家入さんの言葉が刺さった」と答えました。
つまり、家入さんが支持された理由は「ネットだから」ではないのではないかと。
元ひきこもりで新聞住み込みで、今という時代をあがいてきた人の言葉が、素直に受け入れられたからではないかと思うのです。
その素朴な言葉は「マス」には不向きでした。だからネットだった。
ネットなら「落ち穂拾い」ができます。
落ち穂拾いで、今まで埋もれていた声を引き上げる。
これがネットの政治活用であり、その先にオープンガバメントがあるのではないかと。
■落ち穂も拾いまくれば「マス」になる
民主主義政治は必然的に「マス」を志向します。
当然ですね。票が多いほうが勝ちなのだから。
しかし、落ち穂拾いの結果集まった声は、ときとして「マス」に影響を与えます。
私が石巻市大川地区の農地復旧事業の問題点をブログに書いたら、「ビートたけしのTVタックル」の制作会社の方が読んでくださって電話をいただき、現地取材のつなぎなどをお手伝いして、TVタックルという全国的に影響力のある番組で取り上げていただけました。
基礎自治体議員の強みは、「マス」の力を借りなくても議員職を維持できることです。
私が「基礎自治体議員こそネット選挙だ」と言っている所以です。
私は今後とも「落ち穂拾い」を続けていきたいですし、この強みをもっと多くの若い方々に理解してもらって、より多くの優秀な若者に基礎自治体議員をめざしてほしいです。
日本を変えるのは「日本を変えます!」とテレビで吠える人ではなく、足元からの着実な実行を続ける人々であると私は思っています。
この写真は、やはり家入一真選対で選挙プランナーとして活躍した松田馨さんです。
家入選対でのネット活用についてのご講演を聞きにいったときの写真です。大変勉強になりました^^
(2014年4月6日「中妻じょうたブログ」より転載)