米フロリダ州交通局が制作した歩行者向けの安全対策用ビデオが、論議を巻き起こしている。
このビデオは、"See The Blindspots(死角を確認しよう)"と呼ばれる交通安全キャンペーンの一環として作られたもので、歩行者に道路横断の危険性を訴えた内容になっている。キャンペーンはフロリダ州のタンパ地域を対象にしたものだが、フロリダ州は全米で最も歩行者事故が多く、歩行者の安全確保が州の大きな問題となっていることから交通局によって製作されたという。
ビデオには、実際の事故映像がかなり使用されており、はねた歩行者をボンネットに乗せたまま交差点を通過する車や、自転車を押して走行中の車の前に飛び出す人影、また、シートで覆われ靴底だけが見える遺体などが映っている。
ビデオは「小さい子どもには見せない方がよい」という警告で始まっているが、フロリダ州上院議員のマイク・ファサーノ氏は、このビデオを州のホームページから削除するよう交通局に求めているという。同氏は、「ビデオは大変生々しく、州のホームページに載せるべきではない。子どもたちが何度も悲惨な事故のビデオを見るのは心配だ」と地元のテレビ局WTSP.com.に語った。
かなり衝撃的な内容の映像なので、ビデオの視聴には十分注意をお願いしたい。