Guerrilla Fighters of Kurdistan from Joey L on Vimeo.
シリア・イラクの北部では、シリア軍やイラク軍、それにIS(イスラム国)やクルド人勢力など、様々なグループを巻き込んだ戦いが続いているが、兵士たちの素顔を知ることは難しい。
その兵士たちの中でも、ニューヨークを中心に活動するカナダ人写真家・ディレクター「ジョーイ・L」ことジョセフ・アンソニー・ローレンスの興味をひいたのは自分たちの地域の独立を目指して戦うクルド兵だ。
「クルド兵たちに対して、たくさんの意見があることに気がつきました。外国メディアの多くは、クルド人部隊で戦う女性たちを勇敢な兵士として美化していました。しかしトルコ人の友人の中には、クルド兵は形勢の有利な方につこうとするテロリストだと言う者もいました」と、ローレンス氏はハフポストUS版に話してくれた。
「私は真実を伝えたいと思いました。あるいは、少なくとも報道されない部分についてもっと知りたいと考えました」とローレンス氏は続ける。
そのため、彼はクルド人部隊に同行して彼らの日々の姿を撮ることを決断する。イラク・シリアの戦場に行って戻ってくるだけでも大きな危険を伴うことだ。ましてやそこでクルド人戦闘員に同行し、写真を撮らせてもらうことは決して簡単なことではない。
しかしローレンス氏は、戦場でクルド人兵士たちの信頼を得て、彼らの写真を撮ることに成功した。「写真は、人間性が失われたような場所であっても、そこにいる人たちの人間性をとらえる力があります。私はクルド人たちに同行して彼らの人間性をとらえたかったのです」とローレンス氏は話す。
彼は撮影の記録を6月6日に「Guerrilla Fighters of Kurdistan(クルディスタンのゲリラ兵たち)」という名前で公開した。ブログではクルド人の女性兵たちについて触れ「小さいが屈強」と表現している。
化学兵器による火傷や荒れた手、そして傷跡。女性兵の中には、体に戦いの跡が残る者たちもいる。女性兵は男性兵と対等に扱われているが、男性兵たちは女性の方がよく戦うと認める。なぜなら、女性は生み育てて世界を作る生き物だから、男性よりも失う者が多いのだ。女性には戦って守らなければいけないものがたくさんある。
ローレンス氏が撮影したクルド兵たちの姿を紹介しよう。彼のウェブサイトには、さらに多くの写真や、クルド人兵たちとのエピソードも書かれている。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
[日本語版:佐藤卓、合原弘子/ガリレオ]
【関連記事】
ハフィントンポスト日本版はTwitterでも情報発信しています。@HuffPostJapan をフォロー