ボストンマラソン爆破事件からおよそ1年が経過した。2013年4月15日の事件を振り返るため、ボストンマラソンの生存者達がゴールラインに戻ってきた。自分の身体に書いたメッセージを掲げて。
Dear Worldという、身体にメッセージを書くプロジェクトの写真家であるRobert X. Fogartyさんは、生存者のポートレートを製作準備した。
Fogartyさんは、Dear Worldをニューオーリンズで2009年に設立した。彼は、ボストンマラソンの生存者の写真を撮るという考えを昨年の夏に思いついた。それは彼がDave Fortierさんというランナーに出会う機会があった後のことであった。その時Fogartyさんは、Fortierさんが頭の横側に「ヒーリング(癒し)」と書いてあるのに気付いた。その言葉に感銘を受けたFogartyさんは、別の生存者にも接触を図り、ゴールラインのところで自分の身体に共有メッセージを書いてくれるかどうか確認することにした。
多くの人がFogartyさんの提案を拒絶した一方で、何人かのランナーや当時の観客は参加することにした。それぞれのポートレートのためにFogartyさんは2月下旬と3月上旬に写真を撮り、対象者に対し、世界に向けて発信したい言葉を選ぶよう求めた。
マサチューセッツ州ローエルのCeleste Corcoranさんは、自分の足で「今でも立っている(Still Standing)」と書くことにした。Fogartyさんは、ゴールライン上で彼女が座っている写真を撮った。彼女の横に2つの人口装具を置いて。
「ゴールラインに戻ってきたのは今回が初めてです」と、CorcoranさんはDear Worldでリリースの中で述べた。「ここに来ることはありませんでした。私にとって、ここは何かを取り戻す場所でした。あのマラソンから、ゴールラインはマイナスイメージのある場所でした。そこに戻ることを選んだのです。自制心を取り戻したのです。」
Fogartyさんにとって、Corcoranさんのポートレートは特別な意味を持つことになった。
「Celesteさんや彼女の娘さんのようにゴールラインに戻って来る人がいるのは大事なことです」としたうえで、Fogartyさんは、ハフィントンポストアメリカ版に対し、「これは本当に力と癒しのメッセージを伝えています」と述べている。
「私たちは、自分たちの生活に起きたことで時間を刻みます。彼女にとってここは大事な場所であり大事な一瞬です」と彼は述べた。
ここにあるのは、Fogartyさんが撮ったボストンマラソンの生存者達のポートレートである。Dear Worldにアクセスしていただき、撮影で使われた全ての写真をご覧になり、それぞれの生存者達のストーリーを読んでほしい。
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