ローマ教皇、子どもを持たずにペットを飼うのは「身勝手」と発言。SNSでは異議を唱える投稿も

結婚している人は子どもを持つことを、子どもに恵まれない人は養子縁組を考えるよう訴えた。
Open Image Modal
2022年1月5日に一般演説を行ったローマ教皇(中央)
Remo Casilli via Reuters

ローマ教皇が、子どもを持たずに代わりにペットを飼うのは「身勝手」だと発言し、SNSには異議を唱える声が多く寄せられている。

ローマ教皇はバチカンで1月5日、一般講演を行った際、「イエスの養父、聖ヨセフ」をテーマに話し、父性・母性についてや、孤児の問題に言及し、養子縁組について称賛した。

その一方、子どもを持たず、代わりにペットを飼う多くのカップルのことを「身勝手」だと述べた。

「今、孤児の問題がある一方、身勝手な人々もいます。先日、近年の少子高齢化の話をしました。人々が、子どもを欲しがらない、もしくは1人で十分だというのです。それにも関わらず、そういった多くのカップルが犬2匹や、猫2匹を飼っているのです。そう、犬や猫が子どもの代わりになっているのです。おかしな話ですが、現実なのです。こうした父性・母性の否定は私たちをおとしめ、人間性を奪います。こうして文明は人間性を失い、老いていくのです。なぜなら父性と母性の豊かさが失われるからです」

そして、結婚している人は子どもを持つことを、子どもに恵まれない人は養子縁組を考えるよう訴えた。

この発言に対し、SNSには多くの批判の声が寄せられている

「違うと思う。それは人々の選択肢。罪なのは、産んだのに責任を持たないこと」

「気候危機の最中、これ以上人口を増やさないことこそ最大の無私無欲の貢献では?」

「我が家に犬を譲り受けてからは、この子のことを息子と思い、私の中の本当の人間性を引き出してくれて、地球を共有する他の動物たちのことも考えるようになった。これは最高な社会への恩恵だと思う」

ローマ教皇は、同様の内容を2014年にも発言しており、子どもを持たずに自由な人生を満喫し、犬や猫を飼った方が楽しいのではないか、という考え方に懸念を示していた。