「聖職者の2%は小児性愛者」教皇フランシスコが発言

イタリアの「La Repubblica」紙によると、ローマ教皇フランシスコが、カトリック教会の聖職者の「およそ2%」が小児性愛者であると明かした。
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Pope Francis Francis delivers a speech in Isernia, southern Italy, on July 5, 2014 as part of a one day visit in the Molise region. AFP PHOTO / ALBERTO PIZZOLI (Photo credit should read ALBERTO PIZZOLI/AFP/Getty Images)
ALBERTO PIZZOLI via Getty Images

イタリアの「La Repubblica」紙によると、ローマ教皇フランシスコが、カトリック教会の聖職者の「およそ2%」が小児性愛者であると明かした。この驚くべき発言は、ローマ教皇庁が実施した調査結果に基いているという。

教皇は、「こうした状況は許容しがたい」が、子供への性的虐待は教会を侵す「伝染病」のようなものであり、「相当の厳格さ」をもって立ち向かう必要があると述べたとされる。

2%という数字は、全世界で約41万4000人いるカトリックの聖職者のうち、8000人が小児性愛者であることを意味する(La Repubblicaの記事によると、これには司祭、司教、枢機卿も含まれる)。なお、一般集団における精神疾患としての小児性愛の発生率は、正確には知られていないが、複数の推定値はいずれも5%未満だ。

ただし、教皇庁の主席報道官フェデリコ・ロンバルディ神父は、La Repubblicaに掲載された教皇の発言は全体が正しいとは言えず、教皇の言葉を正確に反映していないと述べるとともに、枢機卿の中にも小児性愛者がいたという話を否定した。

教皇フランシスコは、カトリック教会を、困難な問題から逃げない「開かれた教会」にすると明言している。7月7日にも、聖職者による性的虐待を受けた6人の被害者と面会して、謝罪の言葉を述べた。

教皇庁は2013年12月に刑法を改定し、子供への性的虐待に対する刑罰を重くした。しかし、過去の事例を隠そうとした教皇庁幹部が処罰されていないことから、被害者の多くの怒りは収まっていない。

2014年に入ってからも、国連の子供の権利委員会が、事実を明らかにしない教会の「沈黙の掟」を非難している(日本語版記事)。

[(English) 日本語版:水書健司/ガリレオ]

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