フランシスコ教皇「美味しい食事や性の喜びは、神から与えられたもの」。“人生最大の喜び”について語る。

「食べることの喜びは私たちを健康にし、性の喜びは愛を美しいものにして人類の存在を永続させます」
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バチカンの広場で、限られた観衆に向かって手を振るフランシスコ教皇(2020年9月2日)
VINCENZO PINTO via Getty Images

人間は美味しい食事もセックスも楽しんでいい。そう、ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇は私たちに伝えている。

イタリアのグルメライターでスローフードムーブメント活動家のカルロ・ペトリーニ氏とのインタビューで、フランシスコ教皇は喜びについて次のように述べた。 

「喜びは、神から私たちに与えられたものです。それはカトリック、クリスチャン、その他の人たちに関係なく、神から与えられた贈り物です」

フランシスコ教皇はさらに、ローマカトリック教会が過去に喜びを公然と非難したことについて「あまりにも過度な道徳規範」であり「キリスト教のメッセージを誤って理解していた」と語った。そして次のように続けた。

「教会は、冷酷で、野蛮、卑猥な快楽を批判してきましたが、人間味のある、シンプルで道徳的な快楽を受け入れてきました」

「食べることの喜びは私たちを健康にします。同じように性の喜びは愛を美しいものにし、人類の存在を永続させます……。食べることの喜び、性の喜びは神から与えられたものなのです」

そして、1987年の映画『バベットの晩餐会』に触れ、この映画が教皇の考える喜びを表していると話した。

教皇は過去にも『バベットの晩餐会』を褒めており、2016年に発表した本「使徒的勧告 愛のよろこび」では、主人公でシェフがプロテスタント信者の村人たちに豪華の食事を振る舞う行為について、こう綴っている。

「人生の最大の喜びは、人を喜ばせることから生じます。それは天国を先に味わうようなものです」

「例えば『バベットの晩餐会』の素晴らしいシーンは、私たちにそのことを思い出させてくれます。この映画では、寛大なシェフが感謝のハグと『天使もうっとりする』という賞賛の言葉を受けます」

「人を喜ばせ、人が楽しんでいるのを見るのは、私たちにとって喜びと素晴らしい慰めです。この喜びやきょうだい愛が結ぶ実は、虚栄心や自己中心によっては得ることができません。それはお互いを愛する美徳によって喜びを感じ、無償で与えることによって得られる実です」

 

食と性の喜びについてのフランシスコ教皇の言葉は、9月9日に販売されたイタリアの本『Terra Futura: Conversations With Pope Francis on Integral Ecology』で紹介されている。フランシスコ教皇はそのほかにも、文化やコミュニティ、環境保護について語っている。

ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。