北極圏にあるノルウェーのスバールバル諸島で、黒いプラスチックを噛むホッキョクグマの姿が確認された。The Sunなどが報じた。
プラスチック製品の海洋汚染をめぐっては、コーヒーチェーンの世界的大手「スターバックス」がプラスチック製のストロー廃止を決めるなど、社会的な問題意識が高まっており、「最北の地」で目撃された光景は高い関心を呼びそうだ。
スバールバル諸島は北極から約960キロの地点で、人口は約2500人。
The Sunは、「我慢の限界」「悲しい写真」などとこのニュースを伝えた。記事によると、北極海の汚染を調べる団体「Sail Against Plastic」のメンバーらが活動中、プラスチック製品を噛むホッキョクグマを目撃した。
メンバーの1人は「北極の野生動物を見ながら、貴重な調査ができたことはとても幸運だったと思います。しかし、この自然あふれた素晴らしい島に、どれだけプラスチックが漂ってきているのかを目の当たりにして、私たちはハッとさせられました」と語っている。
その上で、このメンバーはこうも述べた。
「島のビーチで私たちが見つけたものは、人間が日常生活で出すごみとあまり違いはなかったです。ペットボトル、綿棒、タバコの吸い殻、ウェットティッシュ。ポリエチレン製品や、食べ物の包装もありました。私たちの出したごみが、北極の自然をどれだけ汚染しているかを物語っています」
インディペンデントによると、スバールバル諸島の周辺にいるカモメの9割がプラスチック製品を誤って食べているとされ、北極圏の海洋汚染は深刻さを増している。
海洋汚染をめぐっては、プラスチック製のストローが原因の1つとして指摘されており、欧米などでは紙製に代える動きが広がっている。