2人の少女が、大企業を動かした。
イギリスの7歳と9歳の姉妹が、バーガーキングとマクドナルドに対してキッズミールのプラスチック製おもちゃ提供の廃止を求める署名活動を行なっていたが、ついに企業が動いた。
アメリカのファストフード店バーガーキングが、9月19日からイギリス国内店舗でのキッズミールのプラスチック製おもちゃ提供を廃止した。これにより、年間約320トンのプラスチックゴミ削減につながると予想されている。
これは同社の廃プラ削減への取り組みの一環だが、彼女たちの署名が今回の取り組みを後押しした、と署名への返答をChange.orgのウェブサイトで公開した。
「ビジネスとして、以前から、環境への影響を削減する取り組みの一部として、持続可能なキッズミールのおもちゃの解決策を見つけるべく努力してきました。そんな中、この署名はこの問題の重要性に光を当て、さらに認識を深めさせてくれました」
この取り組みに加え、イギリスの全店舗にプラスチックおもちゃ回収箱を設置し、同社に限らず、他社から得た付録おもちゃも受け付けるという。回収されたおもちゃは、プレイエリアや店頭で利用する用品へ再生される。
同社のグローバルマーケティング担当者は、2025年までにバーガーキング全市場で分解不可能なプラスチックおもちゃを廃止する準備を進めていると話している。
また、同社UK支社CEOのAlasdair Murdoch氏は「これは、正しい方向へのスタートです。もしこれが他の競合企業に影響を与えられたら、それは良いことです」と語った。
ハフポストUK版が同社におもちゃの代替品について問い合わせたところ、現時点で返答は得られていない。また、バーガーキング・ジャパンによると日本国内の店舗では現在、キッズミールにおもちゃは含まれていない。
一方、マクドナルドも新たな試験的取り組みを発表した。
イギリスとアイルランドの一部の店舗で、10月からおもちゃか袋入りフルーツを、2020年からは、おもちゃか本を選べるシステムを試す予定だという。
袋入りフルーツの袋がプラスチック製な点についてハフポストUK版が問い合わせたところ、広報は「プラスチック袋は機能的な役目を果たしており、現時点ではまだ代わりとなる解決策がない」と話した。
日本ではすでに、2018年からおもちゃか本を選べる仕組みになっているが、日本マクドナルドによると、目的は廃プラ削減というよりも「子どもの健全な成長」という目標に沿い、そして保護者からの「子どもに本に触れる機会を増やしたい」という声に答えたものだという。
イギリスの2人の少女ー7歳と9歳の姉妹、ケイトリンとエラ・マクイワンさんは署名活動で、「環境を考えて、キッズミールでプラスチック製のおもちゃをあげるのをやめて」と訴えており、現時点で50万人以上の署名が集まっている。
ハフポストUK版の記事を翻訳、編集、加筆しました。