パタゴニアのタグに「クソ野郎を落選させろ」。強烈なメッセージに共感集まる

政治はファッションにとっても大切だ

パタゴニアの洋服につけられた、新しい(そして政治的な)タグが話題になっている。

画像がTwitterに投稿されて話題になったタグに書かれていたメッセージは「投票してクソ野郎を落選させろ」。

Twitter「これがパタゴニアの新しいタグ!」

パンチの効いたメッセージに、「パタゴニア、このタグは本物?」といったツイートが投稿され、アメリカのTwitterでパタゴニアがトレンド入りした。

メッセージに込められた思いと怒り

「これ本物?」と多くの人が話題にしたタグ、ハフポストUS版がパタゴニアに本物であることを確認した。

同社広報のコーリー・ケンナ氏によると、このタグが付けられているのは2020年の女性用と男性用の「リジェネラティブ・スタンドアップ・ショーツ」。

リジェネラティブ・オーガニック(気候変動を遅らせるための助けとなる、健康な土壌づくりをする農業方法)のコットンから作られている商品だ。

アメリカだけではなく、日本で売られている同商品にもこのタグがついているという。

ケンナ氏は「このショーツを作った時から、私たちは気候変動の否定者たちに立ち向かってきました」と、この商品にタグを付けた理由を説明する。

「投票してクソ野郎を落選させろ」と言う言葉は、同社創設者イヴォン・シュイナード氏がここ数年言い続けてきたことでもあるという。「クソ野郎」とは、気候危機を否定する政治家たちだ。

「政党に関係なく、気候危機を否定し、科学を無視するすべての政治家のことです。彼らが気候危機を否定するのは、気付いていないからではなく石油やガスから利益を得て私腹を肥やしているからです」とケンナ氏は言う。

Twitterには、「このタグがついているなら商品を買いたい」という声も投稿されており、政治的なメッセージが込められたファッションを大勢の人たちが支持している。

「私はテキサス州に住んでいるんですが、パタゴニアを買わなきゃ」

「これが本当なら、うちの家族のクリスマスプレゼントは全員パタゴニアだな」

「パタゴニア大好きなんだけど、高くてなかなか買えなくて。だけどこれなら予算オーバーしても買おうかな……」

選挙が環境を左右する

売上の1%を環境保護団体に寄付するなど、環境保護活動に積極的に携わってきたパタゴニア。選挙を自然を守るための重要な手段と捉えている。

同社のウェブサイトには、2020年のアメリカ上院議員選挙での投票を呼びかけるページもあり、「気候変動否定論者を落選させろ」という言葉とともに「2020年のアメリカ上院選は、私たちの国の気候政策、そして自然地域に長期的な影響を及ぼします」というメッセージが書かれている。

Open Image Modal
ウェブサイトに書かれた、「気候変動否定論者、落選させろ」のメッセージ
Patagonia

パタゴニアは従業員が投票できるよう、2016年から選挙の日は本社や店舗を休みにしており、2020年の大統領選挙投票日も休業する予定だ。

ハフポストUS版の記事を翻訳・加筆しました。